MainStory〜第一部〜
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あのあと、教室に戻ると泉が教室で待っていて連絡を返さないことについて怒られた。
謝罪しつつ、今まで何があったのかとどうして待っていたのかを聞いていた。こちらも今まで何があったのかを革命の話は抜いて話した。
呆れられたが、怪我とかじゃないならいいと頭を乱暴に撫でられた。
革命に関しては、私の独断で協力しているから泉や『Knights』のメンバーには迷惑をかける訳にはいかない。
そう思っていると眉間を泉に押されて「皺がよる」と言われてしまう…そのあとは鞄を奪われ、泉が愛用しているバイクで家まで送ってもらった。
そのまま帰ってからは家の作曲部屋でピアノと永遠と睨めっこをして、気づいたら眠りについていた。
身についた起床時間がこんな時には役に立つ。朝、目が覚めたらちょうどいい時間になっていた。
ピアノには完成した曲が置いてあり、それをファイルに挟み鞄に入れ家を出て行く。
教室につくと、様々な場所から挨拶が飛んでくる。それを丁寧に返していく。ここでは作曲家としてではなく同じクラスの生徒として関わっているので平等に会話をしていく。そうして、自分の席に着くとあんずちゃんから連絡がきていた
『(先輩に聞きたいことがあります、今日の放課後はご一緒できますか?)…聞きたいこと…?』
昨日の零さんの話だとスバルくんが一緒に行動しているはずだがスバルくんには聞きずらいことなのかな…?
『放課後も一緒にいれるけど、お昼でも一緒にど…う…、っと』
ここ数日は音楽にしか目を向けていなかったが、私の仕事はあんずちゃんのお世話だ。
不安を感じているであろうあんずちゃんを放って私は自分に走り過ぎた。反省して今日はあんずちゃんに全て捧げよう。
瀬名「ちょっとぉ、昨日も言ったけど眉間…皺寄ってる」
『あ…泉…おはよ』
瀬名「はい、おはよ」
『考え事していて…』
眉間を伸ばすようにグリグリしながら泉を見やる。
あ…本当に心配している時の顔だ。
そういえば、自分に走り過ぎて迷惑をかけているのはあんずちゃんだけでなく、泉を含める『Knights』のメンバーだ。新入りも入って何かと決め事をしないといけないのにこの一ヶ月私は『Knights』と関われない。
『泉、ごめんね?』
瀬名「なに、急に」
『心配…してくれてるんだよね?』
瀬名「…別にぃ…」
『泉は本当にお兄ちゃんみたいだね…すぐに気づいちゃうなぁ…』
瀬名「あんたも俺の感情にすぐ気付くじゃん。」
泉は私の肩に手をポンッと置く。それと同時にチャイムがなり、泉は手をあげて「何かあるならすぐ言いなよ」と言って、自分の席に向かってしまった。
当たり前じゃん、泉もだけど私は仮にもプロデューサーだ。『Knights』のことをずっと見てる。どんなことでも気づけるように気を遣っているんだから…
そうしないと他の騎士だっていつか彼のようになってしまう。そう思うと怖くて仕方ない。
そうならない為にも、この革命に手を貸さないと…協力しないと…
待っててみんな革命が終わったら、必ず『Knights』をもっと高みに連れていけるように頑張るから。
そう考えているとあんずちゃんから「お昼ご一緒させてください。『TrickStar』のみんなも一緒かもしれませんが…」と返事が来た。
『Knightsの』のことは頭の片隅に置いて、今は新しい学校生活とこの革命にただ身を捧げようと思う。
*昼休み*
=2−A教室=
お昼休みになり、3年生の教室への行き方がわからないあんずちゃんのためにあんずちゃんを迎えに来た私は、地獄絵図をみてしまったと後悔している。
明星「あんず〜俺は悲しいよぉ〜今日も俺たちとご飯食べようよ〜!」
氷鷹「明星、転校生が困っている。離れてやれ」
遊木「そうだよ、明星くん!転校生ちゃんだって紡先輩と女の子二人っきりで話したいことだってきっとあるし!悲しいけど!僕も悲しいけどここは身を引こう!」
氷鷹「遊木も本心がダダ漏れだ」
おいおい、これは一体どういう状況だ。
なぜ出ようとするあんずちゃんの腰にスバルくんが抱きつき、スバルくんのブレザーの裾を真くんと北斗くんが引っ張っているのか。
そして何故あんずちゃんはそんなに無表情なんだ。
あんず「明星くん離して紡先輩が来ちゃう」
明星「なんであんずはそんなにクールなの!寂しくないの!?」
あんず「紡先輩と二人で話したいこともあるから…」
明星「すでに俺たちに隠し事!?」
あんず「そんなんじゃ…」
昼ドラ…なのかな?
まるでドラマのようにあんずちゃんに泣きつくスバルくんとクールに返していくあんずちゃん。どっちが男で女なのかと思うほどの光景だった。
『女子会の邪魔しようなんて、スバルくんも結構悪い子だね』
あんず「紡先輩!」
明星「紡ちゃん先輩!ひどいよ!俺たちのプロデューサーをとるなんて!」
氷鷹「明星!夜永先輩に失礼だ、やめろ!はしたない」
遊木「紡先輩、こんにちは♪」
あんずちゃんは表情を取り戻したように挨拶をして腰に抱きついていたスバルくんから華麗に抜け出し私の元に近づいてくる。崩れ落ちたスバルくんがこちらに手を伸ばし泣き叫ぶのを頭を叩いてツッコむ北斗くん。そして、こちらに微笑み挨拶をしてくれる真くん。
愉快な漫才集団にしか見えなくて、本当にこの子たちがやってくれるんだよね…?と不安に思ってしまった。
まぁいい…スイッチの切り替えがあるのはアイドルとしては悪いことではない。やるときはやってくれればそれでいい。
そう苦笑いを浮かべなら彼らに話しける。
『今日、あんずちゃんは私のお姫様だから♪奪わないでくれるかな?
君たちは一週間くらい例の特訓地獄が待ってるって聞いてるから、しっかりあんずちゃんを守れる騎士になってから出直しておいで、坊やたち…♪』
そう言ってあんずちゃんの肩を抱いて踵を返し、彼らに見えるように手をあげて出ていく。
その間、3人は唖然としてこちらを見るだけで
あんずちゃんは祈るポーズで「先輩…」とときめいた顔をしていた。
修羅場は勘弁
『私も騎士だからね〜』
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