レクイエム*誓いの剣と返礼祭
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『返礼祭』後半戦、『Knights』の舞台が開演中
みんなの歌声が会場を満たす。みんなの笑顔が伝染して、会場一帯が幸せのオーラに包まれる。
レオのMCが始まれば、メンバーがその側へと寄っていく。
月永「ってことで!最初の歌も終わったところで、まだまだ元気なうちに義務を果たしておこうと思います!
いやぁ、おれとしても延々といつまでも歌ってたいんだけど!そこで仏頂面してるやつ、つまりセナが『どうしても』って頼むから仕方なく!そんなに時間はかかんないようにするから、どうかお付き合いください!はい、あとはセナが進めて!おれは最後に歌う曲の執筆を始めるから!」
瀬名「舞台上で作曲しないでってば……まぁいいや、えぇっと」
そういってMCが泉に変わる。会場は不思議な空気に包まれて、レオと泉以外はおろおろとした反応する。
すると、泉が話出す。それは、後輩たちに送る感謝の言葉だった…。
あんず「…紡先輩?」
『みて、あんずちゃん。あの泉がいいこと言ってる…。あは…あはは…』
あんず「…先輩、ハンカチ…」
『本音だって…珍しい…』
泉は、司くん、ナルちゃん、凛月と…話ていく。すると、ふと泉がこちらを見る。
瀬名「ってことで、短くまとめるとか言いながら延々と喋っちゃったけど、最後にこれだけ言わせて…
『ねぇ…俺と出会ってくれてありがとう。』
他にも歌以外にやらなくちゃいけないこともあるわけだし……このへんで、俺の話はお終いにしとく」
泉は「出会ってくれてありがとう」という時にこちらに視線を向けた気がした。それでも彼はやっぱりプロでその言葉はファンに向けたものに聞こえたに違いない。
瀬名「時間を取らせてもらってごめんねぇ、お姫さまたち!あと何か湿っぽい感じにしちゃったのも申し訳ないけど、ここから先は楽しいことしかないから許して………♪」
月永「お〜い……。誰か忘れてませんかね、瀬名泉くん
おれには?おれには何か一言ないの?おれだけ無視って、いじめか⁉︎泣いちゃうぞ〜?」
瀬名「泣けば?まだ進路も定まってない誰だかわからんやつに、贈る言葉なんてないからねぇ?」
月永「わはは。前に言ったことを気にしてるのか〜、ほんと恨みがましいなぁ?まぁ、仕方ないか。でもおれもセナに嬉し恥ずかしな言葉をもらって泣いたりしたいし……いいかげん、黙ってるのも限界だから盤面を進めちゃおう
みんな注目〜!今から、重大発表があります!」
レオが重大発表を口にする。私は、溢れる涙を拭いながらステージに目を向ける。最初から『レクイエム』はお客様へ話すという段取りだったので、その流れに持っていくようだ。
新しい『Knights』の『王さま』を決めるため戦い。この『レクイエム』の最終勝利者、次代の『王さま』に……。これから先代の『王さま』となるレオが王冠を授ける。つまり、戴冠式を執り行う。これから…今ここで
月永「刮目して見ろっ、新たな王の誕生を!そして祝ってほしい、みんなで一緒に……☆」
レオは改めて『レクイエム』について説明する。純粋かつ公平な実力勝負でアイドルとしての力量を競った。本当にファンやお客様の求めるリーダーを選出するために…
私は裏であんずちゃんと簡易ではあるが戴冠式の準備をする。
月永「行くぞ〜、カウントダウン開始!3、2、1ーーーー
じゃあ〜ん☆こんな感じになりました!」
レオの掛け声で結果が発表される。
その結果は…
三位 朔間凛月
二位 朱桜司
一位 鳴上嵐
予想通りの結果だ。
その結果をレオがざっと振り返ろうと話出す。私はそれを大人しく、聞いている。個人の見解というが、レオがいうことは全て在校生。いや、『Knights』の三年生からすれば全て納得のいく考えだったと思う。
ナルちゃんが作った王国が一番これからの『Knights』としてみんなが見たいものだった。それが、結果にも現れているそれだけの話だ。
月永「おめでとう、鳴上嵐!おまえが次の『王さま』だ〜!」
鳴上「………」
レオは、王冠を取りに袖に歩いてくる。
『レオ…ううん、『王さま』お疲れ様』
月永「紡……、ううん。『女王様』もお疲れ様。いってくる」
レオは受け取った王冠をステージで出す。
月永「ぱんぱかぱ〜ん☆王冠を授与する!あぁもう、ようやく渡せる!
……わはは、こうして衆人環視のもとで仰々しく王権授与すれば辞退も難しいだろ?おまえら、ファンが哀しむようなことはしたくないはずだもんなぁ?おれたち『Knights』は血まみれで暴れ回り、周囲の不興を買った
身内であるべきアイドルたちには怨まれて、校内のドリフェスで票を得られず勝てなくなった
そんなおれたちの最後のよすが、愛してくれる相手がファンのみんなだった
おれたちを見つけて、好きになってくれたひとたちのお陰で、おれたちは生きられた
だから。おれたちはファンを裏切れない。彼ら彼女らが、おれたちの本当の意味での仕えるべき君主だから
騎士なら、絶対に裏切れない
そうだろ鳴上嵐、………この王冠を受け取ってくれるよな?
『王さま』と『女王様』が背負ったこの重たい王冠を…」
王冠を持ったレオはナルちゃんの方へと一歩進む。ナルちゃんは嬉しい、というよりは戸惑った表情をしていた。
それを本当に受け取っていいのか悩んでいるその姿は珍しく、美しさに欠ける戸惑いを見せていた。
君に捧げる鎮魂歌
『肩の荷が下りた、そんな気がした』
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