レクイエム*誓いの剣と返礼祭
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前半戦が終了して、休憩を挟む。
この前半戦の結果でまず『Knights』は女王様である私とあんずちゃんという女神との関係が決まる。
休憩が休憩ではなくなっているのが、スタジオにいてわかる。ずっとソワソワしたメンバーを見て、不思議と落ち着く私。
その焦った姿はいつもレオが与える試練に狼狽えているみんなと同じだったから。それを自分が与えたと思えば、不思議な優越感をも感じる。
月永「おまえら落ち着けよ〜、ゆっくり座って待てないのかよ〜」
『いや、落ち着いてるの君だけだから』
月永「わはは☆どうしたどうした疲れたかっ、『王さま』は大変だろ〜?わかるわかるっ、また身体も人格も完成していない子供に王冠をかぶせるべきじゃないよなぁ?
な〜んて、『王さま』たちに偉そうに言ってるおれは何者なんだって感じ!『皇帝』かっ、その呼びかただけは断固として拒否しま〜す☆」
天祥院「僕を呼んだかい、月永くん?」
『ウワアァ!天祥院くん⁉︎』
月永「うおビックリした⁉︎驚かせるなよなテンシ〜、何か用?前半戦の結果が出たのか?それをボンクラ『皇帝』じきじきに、わざわざ教えにきてくれたとか?」
天祥院「ううん。君たち『Knights』の活躍もあって『返礼祭』前半戦は大盛り上がりだったからね、それを褒め称えつつ労りにきただけ
というか。前半戦の結果についての詳細は、後半戦の舞台まで秘密にするんじゃなかった?あんずちゃんからそう聞いているよ、ねぇ?」
『詳細は秘密だけど、結果は聞かないと落ち着かないみたいで…』
月永「おっ、あんずもいる!うっちゅ〜☆おまえには本当に世話になったなぁっ、これまでそうだったけど今回はとくに!おいでおいでおいで!肩でも揉んでやるっ、子守歌を聞かせながら!」
『ちょっと、あんずちゃんに気安く触らないでくれる?うちの可愛い妹に』
月永「ははは!紡の嫉妬だなぁ?でも肩揉みくらいじゃ、おまえに対する返礼には足りなすぎるけど!わはは☆」
レオは何かとあんずちゃんに絡もうとするが、それを阻止する。代わりに天祥院くんをレオの前に出せば、天祥院くんがレオをからかう。それにしても、あんずちゃんの顔を見る限り結果は上々。と言ったところだろう。
『いい笑顔だね、あんずちゃん』
あんず「はい!素晴らしい演目ばかりでした!紡先輩の『Air』も最高でした!」
『うん!ありがとう、聞き心地のいい『オペラ』だったけれど…結果はお客様が決めることだからね』
あんず「はい!そこで、紡先輩に少しお話が…」
『…?うん、お姉ちゃんにできることならなんでもするよ!』
あんずちゃんはみんなが騒ぐ中でスタジオの隅っこでふたりコソコソと話し合う。内容は『Knights』の前半戦の成績のこと、現在集計中であること、そして後半戦でやりたい『特別なプラン』について、話された。
『うん、了解した。じゃあその準備を手伝えばいいね?…じゃあその後に私のお願いも聞いてくれる?』
あんず「…?うん?もちろんです!」
衣更「とにかくさ、話しておきたいのはそのことじゃないんだよ
おまえら『Knights』は、えっと『レクイエム』と『アリア』だっけ……何か『返礼祭』の裏でおかしなことをしてるんだろ?それに関して、あんずから伝えたいことがあるんだってさ
もしも『Knights』が前半戦を一位で勝ち抜いたら……って想定して、用意しといた特別なプランがあるらしい」
朱桜「お姉さまが?ただでさえ『”Requiem”』などという余計な企画を練らされたというのに、さらに隠し球まで用意していたと……?感服いたします、やはりお姉さまは才色兼備な素晴らしいかた♪」
そう、あんずちゃんは『Knights』の一位を確信して特別なプランを用意していた。それは『Air』を提案した時から考えていたそうだが、それは自分のプロデュースではなく彼らのその覚悟の目を見たときに確信に至ったそうだ。
とんでもないサプライズではあるけど、結局無理をするばかりだ。心配をかけない方法というのも学んで欲しいものだ…。
天祥院「けれど。君たちの返礼は、そうやって言葉で親愛や心配を伝えることじゃない。もっとあんずちゃんが望み、求めているものがある。そうだよね、真緒?」
衣更「ういっす。俺たち生徒会が準備とかいろいろ手配するから、この場に同席させてもらうけど…後半戦の舞台で、『Knights』には果たしてもらいたい役割があるんだよな
ううん。せっかくだし、やってもらい儀式がある」
瀬名「儀式……?ちょっと不穏な響きだよねぇ、急に言われても困るんだけど?」
『まぁまぁ、そう言わず。引き受けてあげようよ』
衣更「紡先輩が言ってくれるのはありがたい♪どうかひとつ、よろしくお願いします
あと。『Trickstar』を勝手に代表して、言わせてください
これからも俺たちの最強のライバルで、素晴らしいアイドルでいてくださいね……『Knights』♪」
姫宮「え〜、おまえらの最強のライバルは『fine』でしょ?」
天祥院「ふふ。正義の主人公ぶってるわりに、なぜか周りには友達より敵のほうがおおいよねぇ……君たちは?ううん。むしろ、『だからこそ』主人公なのかな。君たちの物語は始まったばかりだ……まだまだ、『返礼祭』には早すぎる
君たちもね、『Knights』の諸君。こんなに大好評な物語を、ここで完結としてしまうのはもったいない♪」
『……うるさいなぁ、偉い人は口出さないでよ』
朱桜「……?」
『……ごめんね、みんな私外に行ってくる。ステージまでには戻るから…。行ってきます』
瀬名「…紡?」
私は、外に出て行く。みんなが不安な顔をしているなか、私はそれを振り返ることなく進んで行く。特別なプランに手伝いに行く
それと、大事な決意表明のために
ーー数時間後
返礼には、様々な形がある。アイドルからプロデューサーへ。ファンから愛するアイドルへ。アイドルからファンへ。…アイドルに関わる全ての人々に、お礼をすること。ありがとう、そしてからもよろしく、と言う想いを込めて。
『………』
月永「……」
遊木「月永先輩、紡さん」
『真くん…?』
月永「ん?おぉ、『ゆうくん』!そんなところで何してるの〜、元気?あっ待って言わないで、妄想するから!わはははは☆」
『お疲れ、真くん。少し付き合ってやって』
遊木「…あははは…」
月永「おまえも何か、ちょっと独りで物思いに耽りたかった感じ?わかるわかる、周りがずっと騒がしいと疲れちゃうよなぁ♪」
レオは戸惑う真くんを無視して、独りでまた話だした…。
特別なプラン
『私、なんでここにいるんだっけ』
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