MainStory〜第一部〜
NameChange
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
氷鷹くん達が踊り始めて、何時間が経っただろうか
気づけば夕方になっていて夕日が部室を照らしていた。
3人は歌って踊り、零さんはそれを静かにじっと見て終わる頃に「もう1回」と声をかけ3人が踊り歌い、「もう1回」を何度も繰り返し、「もういいじゃろぅ♪」と声がかかった。
氷鷹くんと遊木くんは体力の限界か、膝が笑っている。
明星くんは辛そうな顔はしないが、パフォーマンス小銭を求める。
零さんは青白い顔で微笑んでいた。
零「天晴れ天晴れ♪いやぁ、これは思わぬ拾いものじゃのぅ♪合格不合格でいえば、文句なく合格じゃよ♪」
そう言って棺桶に散らばった歌詞が書かれた紙を拾い弄りながら話し出す。どうやら満足したらしい。しかし『UNDEAD』と『Trickstar』はユニットが違うため、『仲間』にはなれない。だが、知恵くらい貸してやろうと言いながら私に紙を返す。
私は、というと踊り続ける彼らを横目に作詞を続けていた。気づいた頃には零さんの棺桶を埋め尽くし床にこぼれ落ちるほどの、文字の羅列が広がっていた。
零「お主たちをどうプロデュースするか、考えておったら放心してしまったわい。長丁場で疲れたしのう、我輩は身体が弱いんじゃよ。しかしまぁ、夢が広がるのう♪なぁ紡ちゃん?」
『うんうん、氷鷹くん達は技術が拙く、協調性も皆無。ユニットとしての意味はまだ成り立ってないけど、まだまだ磨きがいのある宝石って感じかな?あんずちゃんはどう?なんか感じられたかな?』
磨きがいのある宝石を磨くのは、零さんでも私でもない。他でもないあんずちゃんなのだから、あんずちゃんの感じたこと思ったことがこれからの『Trickstar』の全てだ…
何も知らない。それは良くも悪くも彼らの力になることだろう…
考えているのか、黙っているあんずちゃんの方を零さんと一緒に見る
零「…おや、嬢ちゃんも放心しておるのう
くくく。若くてかわいい男の子から、しかも三人から、熱烈に求愛されたようなもんじゃからのう?」
『求愛、ねぇ…でもあんずちゃんは感受性が強いみたい、想いを素直に受け止められる。
あんずちゃんなら氷鷹くん達ーーーいや、北斗くんたちの『足りないところ』を埋められると思う』
そう話してもあんずちゃんからの返事を聞くことは出来ず、放心状態であった。
純粋であるがうえにキャパオーバーと言ったところだろう。受け止めきれない煌めき触れてあんずちゃんは今何を考えているのだろうか…
その様子をみて、零さんは北斗くん達にあんずちゃんがうわの空の間に品評会を初めて、一人一人にいい部分と足りないところを伝えては軽音部のメンバーをつけた。
スバルくんには、周りを見るように、あんずちゃんと
行動を共にするようにと伝え
北斗くんには、もっと自分を見ろと自由奔放な葵兄弟をつけ
真くんには、アイドルとしての何たるかを正反対な晃牙から学ぶといい、と助言した。
零「紡ちゃんは嬢ちゃんについておやり、お主が見たがっていてものもまだまだ見たりぬようじゃし…紡ちゃんが一緒なら嬢ちゃんも安心じゃろう」
『わたしも…?』
零「それがこの1ヶ月の紡ちゃんの仕事じゃろう?務めははたさんといかんよ」
『行動を共にするって言っても、学年違うし。ずっととはいかないけど…』
零「しかし行動を共にし、助言してやるのが嬢ちゃんのためになるじゃろう」
『んんーわかった。できるだけ行動は一緒にする』
零「うむ♪それがよかろう」
そういうと各々部室からでて思い思いの所へと散っていった。
私はスバルくんとあんずちゃんと一緒に行かなければならないところ、なのだがこれ以上一緒にいることは叶わないようだ。
スバルくんは紫之くんにお願いされて、『ドリフェス』を見に行くという、講堂でやると言っていたらか『S2』あたりのドリフェスだとは思うが、今朝言われたことが頭をよぎり、行動を共にするのは明日からにしようという話になった。
それに、お昼休みから放課後まで教室に姿を見せないものだから騎士様からのLINEが数分単位で送られている。
ここに迎えが来れば零さんが何か言われるだろうし、現在地は伝えず「今から教室に帰る」とLINEをいれて、部室内に散らばった紙を拾い集めていく…
零「紡ちゃん…どう思う。あの子たちはやってくれそうかのう…」
『絶対なんて言えないよ。それくらい生徒会も強いし、そう思わせるだけの実力がある。だけど、いつだって革命とか変革っていうのは希望から始まるものだよ。彼らが絶望しない限り可能性はずっとあると思う。…零さん、彼らに助言してくれてありがとう…私はアイドルとしての助言はあげられないから…零さんの助言は彼らの希望をより濃いものにしたと思う。
零さんは遠回しだけどいつも周りをみてる。いつも尊敬してるよ。』
零「おやおや、紡ちゃんにそんなに褒められるとは…お互い彼らの希望を最後まで見届けてやろうぞ…さぁ早く教室へお戻り…♪お主の騎士様が待っとるよ」
『うん…じゃあまたね、零さん』
零さんと静かに言葉を交わし、軽音部部室から出ていく。
実力を教えてくれ
『できた曲は依頼されたらあげれるように、メロディーまで仕上げたい』
→