鏗鏘のStar Light Festival
NameChange
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
年末になれば、流石のアイドル科も冬休みに入るわけなのだが、私はどうしてこんなところにいるのか。頭が追いついていない、両サイドにいる背が高い男も目の前にいる懐かしい男も、私はただ後輩の占いでもしてもらおうと来ただけなのに。
零「やあぁっと、月永くんと付き合ったんだってなぁ?」
斎宮「…っふ、あれと付き合えるのはお前くらいだろうな。だいたい今まで付き合ってなかったのが不思議なくらいだ」
『…君たちが仲良いのは知ってたけど、こんな喫茶店で密会してたなんてね』
日々樹「Amazing☆『王さま』さんと付き合うとは女王陛下もやりますねぇ〜〜!」
『…その話題やめない?君ら五奇人でしょ?恋バナとかかっこ悪いって』
深海「『紡』は、『しあわせ』ですか〜?」
『ねぇ、なんで私にふってくるのにみんなスルーなの?』
零「当たり前だろ、お前がちゃんと答えないから」
『なんで、朔間さん口調戻ってるの?メンバー?メンバーのせいなの?』
斎宮「それで、今日はここに何しに来た。月永はいいのか」
『四六時中一緒にいないよ。公私混同はしないの。それをわかった上で付き合ってるから』
逆先「やっぱり付き合ってることは否定しないんだネ。紡ねえさんも人のモノになっちゃったわけダ☆」
『モノじゃないから…』
夏目くんが喫茶店で占いのバイトがてらお留守番をしていると聞いて来てみれば、この状況だ。何を話していたかは知らないが、店内には五奇人が勢ぞろいしていて、私だと分かれば日々樹くんが私を宗くんと自分の間に座らせ、その正面には片側の髪型をかきあげていつぞやの朔間さんが鎮座していた。朔間さんの隣には奏汰がジュースをゴクゴクと飲んでいる。
『……朔間さんさ、恥ずかしいなら普段通りの口調でいいよ。朔間さん鬱陶しいし』
零「はぁ⁉︎俺が鬱陶しいとか、どの口が言ってんだ貧乳…!」
『んだと⁉︎誰が貧乳じゃ!1年で育ってんだよ‼︎見てないくせに言うな美形!』
斎宮「お前は相変わらず悪口が下手くそだな」
日々樹「それが女王陛下のいいところですよ、宗」
逆先「と言うより、そう言う返答はどうかと思うよ。ほら、外で知ってる人が睨んでる」
夏目くんの声で窓の外を見れば喫茶店の窓に張り付いた月永レオの姿であった。聞こえているかは定かではないが、鋭い猫目がさらに細くなって睨んでいる。
『何あれ…目つき悪い』
零「お前の旦那だろ、なんとかしろよ」
『だ……⁉︎違う!もうほんと朔間さんなんて嫌い!ば〜か!イケメン!アホ!美声!』
零「はいはい、さっさと帰れ〜」
日々樹「もう、このやりとりも見慣れて懐かしささえありますねぇ〜」
深海「『ふたり』は『なかよし』ですねぇ〜」
月永「レイ!なんでお前らがいるんだ!ていうか、懐かしい感じだな〜!霊感(インスピレーション)が湧いて来そう!」
零「怒ってるのか喜んでるのか分かんねぇな…」
『あぁ、もう!レオ、仕事終わったんでしょ?帰ろう!ここは面倒だ!悪魔しかいない!』
曲を書こうとするレオの腕を引いて、喫茶店から出て行く。零さんが「お幸せに〜」と手を振り、レオが「もうしあわせだよ〜」とふりかえすのに頭に一発加えて黙らせる。
私はそのままレオの腕を引っ張って帰路につく。
『余計なこと言わないでよ!もう!』
月永「事実なんだからいいだろ〜!それよりさ!年末の話なんだけど〜」
レオは意気揚々と話し出す。クリスマスが終われば、もう年末年始へと一直線だ。年末には『SS』が待っており『Trickstar』との歌のレッスンが待っている。新曲も書きあがって、あとはパフォーマンスを磨き上げるだけとなった。
年が明ければ、卒業までわずかだ…。『Knights』であと何度ライブが行えるのか…。考えなければならないことがいっぱいある…
月永「なぁ!聞いてるか⁉︎」
『わっ!な…なに…』
月永「だから、一緒に初詣行こう!」
『まだ年明けてないんだけど…ていうか、『SS』あるから、私いないよ?』
月永「そのあとだ!予約!『Trickstar』とかあんずとか…他の奴らといったらダメだぞ!」
『え〜…じゃあレオもルカちゃんにお願いされても行かないでね?』
月永「行かない!ルカたんとは紡の後に行くとする!」
『じゃあ、私も行かない。レオと初詣に行く…。』
月永「じゃあ約束な!」
レオは私の手を取り自分の小指と私の小指を絡め「指切りげんまん〜♪」と上下にふった。
いちいち可愛いと思ってしまうあたり、私はもうダメなんだろうと思う。これが18歳男児がやっていいことなのか。よくわからないけど、でもそれを平気でやってのけてしまうこの男は、なんだかすごい人な気がする…
『レオ、約束ね』
月永「あぁ!約束だ!よぉし、仕事頑張れそうだ♪次の仕事に行こう、『マネージャー』!」
『はいはい、次行きますよ。』
私たちは世界を区切ったように同じタイミング手を離し、仕事モードに入って行く。
公私混同はしない。オンオフを分けてお付き合いしよう。
でも、辛い時は言い合って支え合おう。オンオフ分けたとしても、私たちはカップルで幼馴染であることに変わりない。我慢は禁物だ。
何かあったら何よりもお互いを大切に第一に考えよう。
それがきっと私たちなりのお付き合いの仕方だから
エピローグ
世界は私とあなたとそしてみんな
鏗鏘のStar Light Festival end.
……To be continued