鏗鏘のStar Light Festival
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凛月「そういえば、紡のプレゼントは?」
凛月のその一言でみんなの視線が一斉に私に向く。あのあと、あんずちゃんの時間があって一度席を外し戻ってきたらこれだ。
準備はしたものの、こんなに注目されては取り出しにくい…
『えっと…あまり期待しないでほしいんだけど…。えっと…司くんはこれで、これがナルちゃん…、』
朱桜「ボールペンですね!素敵です!」
『このペン楽譜に書き込みやすくて愛用しているペンの色違いで、よく楽譜に書き込んでるからよかったらと思って…』
朱桜「そうなのですね!ありがとうございます!大切に使わせていただきます!」
鳴上「紡ちゃん〜、アタシのこれはどうやって使うの?可愛いけど、どういうものなのかしら?」
『これはこうやって広げるとカバンとかかけれるようになるのっ!デザインがナルちゃんっぽいし、舞台袖とかにポーチをかけておくのにも使えるし何かと便利かなって!』
鳴上「バッグハンガーね!ありがとう♪大事にするわァ!」
凛月「紡〜?俺には?」
『凛月はこれあげる!』
凛月「動画?なにこれ…あっ…これって」
『連弾の曲の相方。動画で合わせやすいように最初のところ声入ってるから、スタートわかると思う、一人の時とか弾きたくなったら使って?お金かかってなくて申し訳ないけど…』
凛月「ううん、それは全然いいんだけど…。これ撮ってるのセッちゃんでしょ」
『え…よくわかったね。』
凛月にあげた動画は買い物が終わった後に泉に付き合ってもらって、音楽室で撮ってもらったものだ。凛月は動画を流しながらそれをじっと見つめる。
凛月「たまにセッちゃんの声入ってる。ふふふ…アピールしちゃってぇ…」
瀬名「そんなつもりないし。撮ってあげたんだから感謝してほしいよねぇ…?」
『泉は、これ!』
瀬名「俺さっきもらったけどぉ…?」
『あれは動画撮ってもらったお礼!こっちはクリスマスプレゼントだよ?』
瀬名「ヘぇ〜じゃあありがたくもらう…。あ…バイク用のグローブだ。新しくしようと思ってたから助かる。」
『ならよかった!』
月永「紡!おれはおれは〜!」
『レオはこれ!』
月永「うぉっ!お〜!これはあったかい!」
鳴上「王さまらしいデザインの耳あてね!可愛い〜」
『編み物はできないけど、プレゼントで防寒具を買ってあげることはできるからね♪』
月永「いいな〜これあったかいぞ!ありがとう♪」
『うん、似合ってるよ!』
私は、結局ナルちゃんにバッグハンガー、司くんにボールペン、凛月には連弾の動画、泉にはバイク用のグローブ、レオにはイヤーマフをプレゼントした。みんな用意したプレゼントに満足してくれてひと安心だ。
短い間でも、全員分のプレゼントを買うことができてよかった。最初は身軽だった私のカバンもみんなからのプレゼントで少し重みを増していた。
瀬名「結局『スタフェス』の日は丸一日いないんだっけ?あんずとその話してたんでしょ?」
『うん…、最初のあたりは設営でいるけど、始まった頃にはもういないかな…?その後、後半戦が始まる頃に帰ってくると思う…。さっき、あんずちゃんにタイムスケジュール見せてもらったけど、後半『Knights』が残ればそのステージは見れそうかなぁ…
だから絶対に勝ってデザインした衣装着てね?』
凛月「女王様のご命令とあらば、負けるわけにはいかないよねぇ…」
鳴上「当然よォ!やるからには全力でしないとねェ」
『スタフェス』に向けて、改めて意気込む『Knights』を微笑みながら見守っていると泉が近づいてきて「ちょっと」と私の腕を引く。みんなが盛り上がっている中2人で廊下へと出る。
『どうしたどうした…、なにか変なこと言ったかな…?』
瀬名「違うよ、これ。」
バッと私の前に出されたのはナルちゃんへのプレゼントを買った店のショッパーだった。たしか、待ってる間に腕にひっかけてた袋だ…
袋を受け取りガサガサと音を立ててあければ、そこには…
『えっ…これライオン…』
瀬名「欲しかったんでしょぉ?あげる」
『だって…さっきクリスマスプレゼントくれたじゃん…』
瀬名「それはここ最近頑張ってる女王様への貢ぎ物…返品不可ね。それを俺が持ってても仕方ないんだから」
『……ありがと…大事にする…』
瀬名「俺があげたんだから当然でしょぉ?なくしたら許さないからねぇ」
私は手のひらに乗った小さなライオンをつつきながらうんうんと頷く。それを見て泉は満足そうに笑う、そして私と目線を合わせて口を開く。
瀬名「新曲、いい曲だったよ。『Knights』の新しい武器にピッタリ」
『聞いたの…?』
瀬名「うん、女王様が寝てる間にね。イアホンつけてたから俺しか聞いてない。」
『そっか…いい曲だったか…じゃあ、スタフェスの新曲はそれでいこう…やった…よかったぁ』
瀬名「さすが女王様、よくできましたぁ〜」
そう言って泉は私の頭を撫でる。それはいつも通り暖かい手のひらで冷えた廊下ではちょうどよかった。
すると勢いよく後ろのドアが開け放たれて、そこには幼馴染の姿があった。
月永「紡!セナ!こんな寒いのに2人で何してるんだっ!早く入って一緒に歌おう♪聖夜を祝おう〜♪」
鳴上「あらヤダ!王さまったら野暮なことしちゃって!」
朱桜「そうですよ!"leader"大事なお話だったらどうするのですか!」
月永「2人がいないといまいち盛り上がらないだろ〜?あれ?何それ」
レオは私の手のひらを指さして首を傾げる。すると泉がさっきと同じように私の腕を引いてセナハウスの中に連れ戻していく。
瀬名「なんだっていいでしょぉ〜?ほらパーティはまだ始まったばっかりなんだから、もっともっと楽しまないとねぇ…?」
『そうだねっ!私もクリスマスソングを作ろう♪『Knights』にピッタリの最高にかっこいいクリスマスソングを!』
月永「なんだと〜!おれも負けてられないな〜もっと名曲を生み出すぞ〜!」
そう言って私とレオは五線紙に音符を刻み、司くんと凛月はお菓子やケーキを口にする。それをナルちゃんと泉が見守る。
今日は特別にレッスンも『スタフェス』のことも忘れて、楽しく聖夜を祝おうじゃないか…。
聖夜を祝おう
『あはは☆名曲ができそう〜!』
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