鏗鏘のStar Light Festival
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『…だから、ちゃんと話したんだよ?将来のことも、卒業するまでにやりたいこととか…?それに、仕事で結構やり取りするし…
なんだったら、毎日メールするか会って話すかしてるよ?』
瀬名「それって全部業務連絡?」
『まぁ…、そうだけど』
瀬名「王さまに普通に会いにいけないのぉ?」
『普通に…?会ってるよ…?』
疑問符を頭に浮かべて泉を見れば「はぁ〜あ…れおくん可哀想」と呟かれた。
可哀想…とは…?私個人としては毎日何かしらでレオと会えたり話せたりできて嬉しいのだが、レオにとっては迷惑行為だったのか…?
『…えっ、もしかして迷惑だったかな?やっぱこんなワガママよくないよね…⁉︎レオにやっぱりやめようって断ってくる…!』
瀬名「やめてやめて!俺が言ったなんて言ったら怒られるの俺なんだから!そうじゃなくて!仕事のために会ってくれてるって思うから個人的なこと聞けなくなってるんじゃないのぉ⁉︎」
『仕事で会ってる…?そんなつもりは…』
瀬名「無意識でやってるからひどいって話なのぉ…前はさ、作曲の話とか『Knights』のこととか、王さまの妹ちゃんのこととか…プライベートな話するために会って話たり連絡したりしてたわけでしょ?それが急に仕事の話ばっかりだったら、つまんないでしょ…
だから、今後はもっとプライベートな話しなよぉ…そしたら王さまも聞いていいんだって思うんじゃない?」
『プライベートって……そんなカップルみたいじゃん…』
瀬名「別にカップルみたいなこと現在進行形でやってるんだから、いいんじゃない?なんだったら演劇科とか音楽科よりれおくんに集中してあげればぁ?」
『……泉って人の色恋にこんなつっこんでくるやつだと思わなかった…』
瀬名「女王様は顔に出すぎ、チョ〜うざぁい。だったら、さっさと付き合ってでもしてくれれば幾分かマシ」
『……付き合わないよ。』
瀬名「はぁ⁉︎なんで⁉︎」
『王様に恋する騎士なんて愚かじゃん…付き合えるわけもないのに…』
瀬名「いや、あんた女王様だから王様と結婚してんじゃん」
『けっ結婚⁉︎…いやいやいや!レオはそんなつもりで女王様においたわけじゃないし!私もレオも騎士だから!』
瀬名「じゃあ身分同じじゃん」
『泉が意地悪する!もういい!もうこの話はしない!レオのことはもうちょっとどうにかする!』
私は言い逃げするように言い切ってから泉から離れる。そういえば、最近は業務連絡でしかレオと話せていなかった…。それは事実だ。でも、いざ個人的な話をするとなると何を話せばいいのか…私の個人的な仕事の話をするのもなぁ…と頭を唸らせながら、私は泉より先に繁華街へと足を進めていく。
結局、私は自分のワガママに満足して変な空回りをしてしまったようだ。仕事相手のようになってしまって、レオはその立場に勝手に置かれてどう立ち回っていいかわからなくなってしまったんだろう。
作曲に誘われたり、謎に追い回されたりせず仕事に集中できると思ったらレオがそんなに気を遣ってくれるなんて思いもしなかった。
おかげで過ごしやすさは格段に上がったが、それでは本当にただのレオのマネージャーだ…。私がしたかったのはそうじゃないのに…
『本当に恋愛に不向きな性格…』
瀬名「確かにねぇ〜女王様も王さまも色恋不向きな性格…」
『っひゃぁ!急に隣に来ないでよ!』
瀬名「さっきから居たって…あ、あの店なるくんが好きって言ってた店」
『え…?ほんとだ!見てってもいい?外で待つ…?』
瀬名「いいよ、ついてく。あんた一人で行かせると消えそうだから」
『なんて信頼のなさ…』
そういって泉は店のドアを開けてくれ「早く入れば?」というので指示に従い先に店内へと足を踏み入れる。店内は特別広いわけでもなくいたるところにファンシーで可愛い商品が並んでいた。
私は店内を一通り見ようと歩き出す。泉はその一歩後ろをついてきてくれていた
『うわぁっ!可愛い』
瀬名「はぁ?そのブサイクな猫が?」
『猫じゃない!ライオン!同じネコ科だけどカッコ良さが違う!』
瀬名「へぇ〜…可愛いなら買えば?」
『ん〜…欲しいんだけど、今日はプレゼント買うために出てきたし自分の買い物は今度にしようかな…でも…あ〜…可愛い』
そのライオンは手のひらサイズのぬいぐるみで少しオレンジがかった鬣がどこか彼の髪色を思わせた。くるんと丸まった口も作曲している時のレオにそっくりかもしれない…そう思えば思うほど、欲しくなってしまう…これが恋する乙女なのか…
自分で言って恥ずかしいのでぬいぐるみを元の位置に戻し、ナルちゃんのプレゼント選びに集中することにした。
瀬名「あれ、買わないの?」
『今日は手持ちないから、みんなのプレゼントにお金かける。自分のものはあとでいいや…。』
瀬名「あっそ…、じゃあ早くプレゼント探して次にいこ」
『うん、わかった〜』
瀬名「俺外で待ってるから」
『?うん、了解。冷えないようにね』
泉は「はいはい」と言って私に背を向けた。私はそれを見送ってからナルちゃんへのプレゼント選びに集中することにした。
プレゼントを決めてお会計を済ませ外に出れば、泉はさっきまで持っていなかった袋を腕に引っ掛けて携帯をいじっていた。
『あれ?なんか買ったの?』
瀬名「ん、いいのあったから買っといたってだけ…なかなかこっちまで来ることないし」
『そっか、いいのあったなら何よりだね!じゃあ次!司くんとレオと〜…泉の!』
瀬名「俺のプレゼントを俺の目の前で買うってどうなのぉ〜?」
『え〜…そんなこと言わないでよ…』
瀬名「いいやつじゃなかったら怒るからねぇ…」
『プレゼントは気持ちでしょ〜?誰だよ、プレゼントにソロ曲あげたら別れた後に泣いてたの』
瀬名「ばっ!なんで知ってんの⁉︎」
『ナルちゃんに聞いた』
泉は真っ赤な顔して「あんのクソオカマぁ!」と怒っていたけど、結局は喜んでくれていたことに私も安心した。プレゼントは値段や世間的な価値じゃない、その人個人の価値観で決まるんだから結局のところは気持ちの問題なんだ。泉もそれがわかってるのに相変わらずツンデレさんだな…
その後も私と泉は他のメンバーへのプレゼント探しの旅を夕方頃まで続けることになる。その後、学校で引き続き飾り付けや準備をして『Knights』のクリスマスパーティーが始まるまでまた各々の時間を過ごしていた。
結局、気持ちの問題
『早くみんな集まれ〜』
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