鏗鏘のStar Light Festival
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ナルちゃんの言葉で少しだけ、スタジオの中がしょんぼりしてしまう中で、レオは何かを思いついたようににこりと笑う
空気の読めないその笑顔に不信感を抱いていると目があって笑われる。
月永「……うん。よし、わかった。クリスマスパーティをするか」
『…はい?』
朱桜「何ですか唐突に⁉︎」
月永「いや、クリスマス当日はもちろんその前後は『スタフェス』に忙殺されるだろ
だからパーティするなら今のうちじゃん、紡が一日いるのも珍しくなっちゃうわけだしな〜。せっかく全員集まったんだし聖夜を祝おう♪」
朱桜「えっ、えっ?えええ…せっかく、真面目に議論していたのにっ?」
月永「いいからいいから、おまえらいったん解散してまた後で再集合な!各々、プレゼントとか用意してくるように!『王さま』の命令は〜、絶対っ☆」
レオは凛月にケーキや食べ物、泉と司くんに部屋の飾り付け、ナルちゃんと自分はパーティグッズの調達を指示していく。
『私はっ…?』
月永「紡は〜…?」
ドキドキと、鼓動がなる。できれば一緒に行きたい…、けどナルちゃんと二人で話があるみたいだし邪魔はできない…。だったら飾り付けかケーキ…?レオはどこに私を配置する…?
月永「紡は待機!」
『へっ?』
月永「紡はセナとスオ〜の指示しながら待機!おまえ最近働きすぎだから休むように!」
『いや、みんなが働いてるのに私だけ休むなんて…』
凛月「俺もそれにさんせ〜い♪休めるときに休みなよっ、女王様にはその権利があるよね〜♪」
月永「うん!それにナルとちょっと話したいこともあるしな」
そういってナルちゃんとレオはスタジオから出ていってしまった。私は、凛月に背中を押されてスタジオの炬燵に入れられてしまう…。みんなの邪魔にならないように壁側のところに背中をつき顎を机にのせる。
凛月「紡さ〜、もうちょっと顔隠したほうがいいよ?わかりやすすぎ」
『わかりやすい…?』
凛月「ナッちゃんと王さまが出て行く時「置いていかないで〜」って顔してた。」
『……してません』
瀬名「い〜や、してたねぇ。面白いからいいけど私情を挟まないでねぇ…」
『……スタジオに私情でマフラー持ってくるやつに言われたくない。』
瀬名「なんか言ったぁ?」
私は泉から隠れるように炬燵に潜り込む。凛月は「厨房行ってくるね」と頭を撫でて去って行く。泉と司くんは飾り付けに…、部屋の中を物色する。私はその音を聞きながらスタフェスのことに頭を巡らせた…
まだ12月に入ったばかりではある、ひとつひとつ確実に仕事を終わらせていかないと、必ずどこかでボロが出る。
まずは目前に控えてる劇団への課題の提出と音楽科のライブ構成…のお手伝い。それから演劇科の演出助手も中旬までは付き合うことになる。アイドル科に本格的に参加できるのは中旬以降だ…。依頼書の作曲は11月のうちに終わらせておいて正解だった…。自分の『ユニット』のことが何もできないとあっては『Knights』の女王様の名が廃る。
やることが多いが、どれも納得できる形にして終わらせていく。
ここで休ませてもらえるのはありがたいことだったかもしれない。私はゆっくりと目を閉じて、夢の世界へと旅立っていったーーー。
ーー私は寒い校庭に一人で立っていた。雪は積もっているにも関わらずさらに降り続きその高さをあげていく。
『学校……ここは…?何で校庭に…?』
あたりを見回しても誰もいない。いつもは部活動に騒がしい校庭も雪が降れば物悲しいほど静かではある。
『ひとり…か…』
一人であることを確認して、積もった雪の上に背中を落とす。ボフッと音を立てて雪が私の形に沈む。夢とはいえ、すごくリアルな感覚。すると急に、雪景色から一転室内へと変わる。
そこには顔がわからない男女が数人まるで面接会場のように向かい合って座っていた。私の正面に座っていた女性が私に向かって話始める。
女「所詮は、高校生ね」
『え…?』
女「作曲家として仕事してるって聞いたけれど、プロの領域には程遠いわ。それに作曲と脚本は分野も違うわ?あなたはそれを全くわかっていない…」
『……』
女「夢ノ咲って聞いて期待してたのに残念だわ。今回はご縁がなかったということで」
女の人は席を立ち、彼女に続いてそこにいた全員がその場を去っていく。私ひとりが椅子に座ったままその場に居座る…。
あの人の言葉の刃が私の心臓を貫いて放置された。それは抜けることなくそのまま、一度抜いてしまえば心臓から何かが溢れ出そうな気がする。抜くことはできない、でも刺さったままにしていても痛いものは痛い。
だんだんと、痛みのあまりに涙が溢れてくる。
『痛いところつくなぁ…どうしよ…あぁ…私勘違いで頑張りすぎたのかなぁ…
何でも、できるなんて…気のせいだったのかなぁ…うう…誰か助けて…何でいい夢じゃなくて悪夢を見せるの…
プレゼントなんていらないからいい夢を見せてよ。サンタさん…』
どうか、どうかこの夢が正夢になりませんように…
どうか、次見る夢は…
**「紡!」
『レオ…』
月永「この曲いいな…!素晴らしい!騎士とお姫様の恋物語の歌だな!おれはこの曲大好きだ!」
『レオ…レオぉ…』
痛かった心臓がどんどん楽になっていく。歌を褒めてくれるから聞こえてくれる鼻歌は泉に渡した新曲だった…。彼の笑顔がその声が、私の傷口を塞いでくれる…、暖かいその声が…
『レオ…やっぱり大好きだ。レオのこと…』
レオは振り向いて驚いた顔をする。でも、その後すぐに私の大好きな笑顔に変わった。
月永「あぁっ!おれも!紡のことが大好きだ…!」
夢の中では
『これなら、正夢になってもいいのに』
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