鏗鏘のStar Light Festival
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クリスマス当日は私の将来に大きく関わる大事な日、そう私の好きな劇団の作家募集の合否なのだ。通例ならネットでの合否発表のはずがクリスマス当日に劇団の本拠地に来るようにと連絡があった。
それを聞いたのはつい先日、そして『スタフェス』がクリスマス当日にあると知ったのは今現在。
しかし…このことを目玉がこぼれ落ちそうな彼らに説明していいか私にはわからない。
月永「どういうことだ…!と、当日いないなんて…!」
朱桜「そ…そうです!まさか他の学科の方の所へ行かれるのですか…!?」
『待って待って…えっとどこから説明しよう…えぇ…』
瀬名「一日いないの…?」
『たぶん、朝の設営ギリギリまでいて前半戦始まってから後半戦の間くらいまではいないかも…?そこあんずちゃんにタイムスケジュール聞いてからになると思うけど…』
凛月「結構いないね…?本当に他のとこ行くの?」
『違う違う!えっと、合格発表なの……劇団の…』
鳴上「あら!それは一大事じゃない!まさか大事な予定がかぶるなんて…災難ねェ…」
『ごめんね…本当は…最初から見たいんだけど…』
朱桜「いえ!そういうことでしたらお姉様の大切な将来の問題です…!大丈夫ですお姉様、私達は前半戦を生き抜き必ず後半戦に登壇します!」
『そしたら、みんなの勇姿を見れるね!本当にごめん!私もいい報告を持って帰れるように頑張るから!』
鳴上「合否ってことはもう結果は出てるんでしょォ?頑張るも何も…」
『気持ち!気持ちの問題だよ!私と『Knights』は一心同体だよ!私も戦う!』
そうすると、みんなは笑って頷いてくれた。よかった、納得してもらうことができて一安心だ。結果は出ているかもしれないが気持ちとしてはみんなと同じ戦場へ出て行く気持ちだ…。レオはうんうん、頷くと顎に手をやる。
月永「ふむふむ。な〜るほど、だいたい『スタフェス』と紡の不在については把握した」
朱桜「本当ですか?どうも”leader”は反応がすっ惚けていて不安になります、もういちど最初から説明しましょうか?」
月永「大丈夫大丈夫。紡の不在は寂しいけど、おれたちは当然、ガンガンいく!前半戦で稼いだ得票数をもとにして、後半戦でライブをする順番や舞台の規模なんかが変わってくるっぽいし、せっかく紡がデザインしてくれる衣装に新しい曲を、いちばん派手な舞台で見せびらかしたいよな」
『そのほうが私も頑張った甲斐があるしね?みんなが一番大きいステージで衣装着て新曲歌ってる姿を私も見たいと思ってる!』
瀬名「まぁ、そんじょそこらの弱小『ユニット』に後れを取る俺たちじゃないけどねぇ……実戦では何があるかわかんないし、紡がいる間に作戦ぐらい立てとこうよ」
凛月「あっ、そこは任せて。前半戦はまだ日が高いうちにやるから、俺はあんまり役立てないと思うし……作戦練ったりとか、そういう方向でがんばる」
『私も!現場にはいられないけど間接的に関わってサポートするよ!』
月永「うん、頼りにしているぞリッツ!紡!おまえらのチームワークとリッツの小賢しさは、おれたち『Knights』の誇れる武器のひとつだっ♪」
凛月「え〜、『小賢しい』って褒め言葉じゃないよねぇ……。ていうか、さっさと負けて退場したほうが楽で良いんだけど」
『こら、凛月?冗談でも言わないの!私がいない間に『Knights』が負けたなんて聞いたら、全部凛月のせいにするよ?』
月永「そうだぞ、リッツ!楽しい時間は長いほうがいいだろ〜、せっかく五人揃って完全体になったんだし。できるだけたくさんライブをしよう!そして、紡に完全体の『Knights』のライブを見せてやろう!」
レオはそう言って私に笑う。そんな風に言ってもらえるなんて嬉しい限りだ。みんなも私の方を見て笑う、その笑顔には「任せて」と言われている気がして安心して当日は抜け出せそうだ…。
朱桜「まったく、誰のせいでなかなか”Full Member”にならなかったと思ってるんですか、”leader”……
いいですけどね、皆さんやる気はあるようで安心いたしました
お姉様がいない間も充分戦うことができそうです!」
凛月「生意気〜。ともあれ前半戦は、できるだけ積極的に他のユニットに挑んで得票数を荒稼ぎするって方向でOK?それならそれで、そういう作戦を立てるけど」
月永「うむ、良きに計らえ〜。……『スタフェス』も生徒会が主導だろ、だとしたら前のめりにガンガンいったほうがいい」
『そうだね、天祥院くんはやる気がある子には優しいけど非積極的な子にはとことん冷酷だから』
月永「それまでは鬱陶しいぐらいに絡んできたのに、おれが不登校になった途端に石ころでも見るみたいになったし
あんにゃろう。だ〜れのお陰で、いま自分がその地位にいると思ってるんだ」
『まぁまぁ…レオ、落ち着いて』
瀬名「……まぁ実際問題、前半戦は大量に存在するユニットを篩い落とす名目で行われるっぽいよねぇ」
『予選っていうのはあながち間違っていないわけか…』
クリスマスのお祭りにしては、些か血の気が多いように思う。私たちの時代に比べてみんないい意味で張り切ってると思う。有象無象の中から真の宝石を見つけるのはなかなかに難しいことだ。
ならば、対戦形式にして篩に掛けることで実力のあるものを残していこうということがわかる。時間をかけることをせずそれを1日でしようなんて…暴挙にもほどがある。
『ステージに立ち過ぎれば、後半戦のステージがダメになってしまうし前半戦で尻込みをすれば得票数がゼロになる…。』
月永「でも最終的に、前半戦の終了時刻の際に手にしていた得票数を比べっこして……上から順番に、一握りのユニットだけが後半戦へと駒を進められる」
『じゃあ、勝って勝って得票数を荒稼ぎして損はないってことだね!』
月永「あぁ!鳴らない楽器に、舞台に立たないアイドルに価値なんてない
おれが言うことでもないけど、実際そういうことだろ
当然、頂点を獲るぞおまえら!屍の山を築いちゃうぞ〜、わははっ☆」
『血気盛んだなぁ…らしいと言えばらしいけど…もっとお祝いムードでいこうよ…?クリスマスだよぉ…?』
朱桜「たしかに、活き活きしてますね……。まぁ実際、今の私たちなら誰にも負ける気がしませんけど男子たるもの、ひとたびこの世に生を受けたからには天下を志しましょう♪」
『…えぇ…天下って…戦国武将みたい…』
鳴上「血腥いっていうか荒っぽいわねェ、相変わらず……んもう、みんな男の子なんだから、ドンパチやるのが好きなのね、わかってるわァ
でも紡ちゃんもいるし、そんな楽しそうに戦争の話するのもどうかしらァ…」
月永「騎士は戦場の華だ、平時にそんなもん抱えてても国庫を圧迫するだけ。平和な世界に居場所なんてないんだよ、文句あんのかナル」
『ちょっと…レオ、そんな喧嘩売るような言い方…』
鳴上「いいのよ、紡ちゃん。……仕方ないけど、『王さま』が帰ってきたことで昔の『Knights』の流儀が息を吹き返しちゃった気がするわァ
時代は変わったのよォ、それは弁えてる?みんなで和気藹々と、仲良く肩を寄せあって暮らせないものかしら
そんなのは理想論なんだろうけど、アタシはやっぱり何だか居心地悪いのよねェ」
『ナルちゃん………』
昔と今
『昔の『Knights』はいい意味でも悪い意味でも…』
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