鏗鏘のStar Light Festival
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鳴上「たっだいま〜♪あらあら、何だか賑やかねェ?ウフフ、それは『いつものこと』だけど。どうしたの、何を盛り上がっちゃってるのォ?」
『ナルちゃん〜!おかえりっ!』
鳴上「あらあら、紡ちゃんから抱きついてくるなんて珍しいわねェ。よしよし♪」
凛月「ナッちゃん、お帰り〜…いったいどこで何してたわけ
ナッちゃんがいないと『Knights』はみんなやりたい放題だから、収拾がつかなくて困るんだけど」
鳴上「ウフフ。ごめんなさいねェ、ちょっと野暮用で♪」
私は炬燵とさよならしてナルちゃんに飛びつく。男の子であるナルちゃんは勢いがあっても私のことを受け止めて頭を撫でてくれる。
その暖かさに、ナルちゃんは炬燵以上だとぎゅっと抱きしめる。少しするとナルちゃんが肩を押して「本当に大丈夫?」と心配そうな顔でこちらを見る。しかし、それと同時に何となくナルちゃんにも違和感を感じた。何かあったのかな?
凛月「ふぅん……。まぁ何でもいいけどねぇ、これでようやく全員集合だ♪」
ナルちゃんは練習着に着替えるため、部屋を移動し私は炬燵に戻ろうとすると一緒に入ってた凛月はまた炬燵の中に潜り込んでいて入る場所を失ってしまった…四方向に広がる炬燵は一つは凛月一つは泉、一つはレオが占領しており、最後の一つはみんなの足のやり場になっており、入れない…。どうしよう…。いつもならレオのところに行くのだが、今は泉のところが一番いいだろう…
『泉〜い〜れて〜』
瀬名「王さまと女王様揃って俺の邪魔しないでくれる?毛糸が汚れる」
『だって、凛月がカタツムリになったから…泉〜』
月永「何でおれじゃなくてセナ何だよ〜!ほら〜おいでぇ〜紡〜!」
瀬名「ほら王さまがお呼びだよ、女王様〜」
『うぅ…泉のばか。ごめんね?レオお邪魔します…』
月永「よくきたなぁ〜ほぉら、手を繋いであげましょうね〜」
『ぎゃあああああああ冷たあああああああい!』
月永「あはは☆まだ入ったばっかで冷たいんだ☆ごめんな!」
『ごめんなって…うぅ…凛月〜おっそわけダヨォ〜』
凛月「うひゃっ!ちょっと!安眠妨害なんだけど…!」
レオの手を取り凛月の唯一出てる顔にあてると凛月は飛び起きる。その様子にレオと一緒に笑い合う。よかった、手に触れても何ともない。いつも通りに接することができている。大丈夫だ大丈夫…
朱桜「皆さん!のんびりするのも結構ですが、目の前の『S1』……『Star Light Festival』について話しあうべきではないでしょうか?お姉様もいらっしゃることですし、決めるべきこともあるでしょう…」
鳴上「司ちゃんは真面目ねェ、良い子良い子♪あれっ、ていうか今回はそのために休日なのに集まったんじゃなかったのォ?」
『そうなの?初めて知ったんだけど…休日返上で作戦会議かぁ…えらいねぇ!』
朱桜「私もそのつもりだったのですけど
皆さん露骨にやる気がないというか、”muffler”を編んだり炬燵でごろごろしたりお化粧したりしているので不安になりました」
『なるほどねぇ…ウンウン』
朱桜「あと紡お姉様が私の話を聞いてくださいません」
瀬名「なるく〜ん、今日は誰に見せるわけでもないのにお化粧してどうするの、逆に肌を傷めるよぉ?お肌の潤いを保つためのケアなら、おうちでやってよ」
鳴上「いつも言ってるけど、家の外にでるのに服を着ないみたいな気分になるのよねェ……
今日は雪が降って特に冷えこんだから、指先とかあかぎれができちゃいそうだし
…それに紡ちゃんが褒めてくれるから良いのよォ。ほら、紡ちゃんハンドクリーム塗ってあげるわァ、こっちへおいでぇ〜♪」
『ナルちゃん〜♪今日も一段と綺麗だよ〜』
鳴上「ウフフ、ありがとう♪」
レオの隣を抜け出して、ナルちゃんのところへ行けばナルちゃんが手を取ってハンドクリームを塗ってくれる。お化粧をした顔を見れば、いつも変わらず美しいナルちゃんの顔が見える。褒めれば、その美しい顔が微笑みかけてくれる。
すると凛月が後ろでズルズルと音を立てて炬燵から出てくる。
凛月「ス〜ちゃん、お茶いれて〜。俺は紅茶党だけど、おコタで紅茶とクッキーっていうのも変な気がするし緑茶ね」
朱桜「ですから、隙あらば『まったり』しないでください
ほら”leader”からも何とか言ってくださいよ、ていうかあなたが『Knights』の君主なのですから仕切ってください」
月永「え〜……。いいけど、ちょっと待って。思ったよりも身体が冷えてるから、体温を取り戻すまで動けない
紡〜戻っておいで〜おれに体温をわけてぇ〜」
鳴上「ほら、紡ちゃん。王さま呼んでるわよ」
『もう…楽しんでるでしょ…』
ナルちゃんは私に小声で話してから私の背中を押す。先ほど抜け出したレオの隣へと戻るとレオは先ほどより暖かくなった手で私の手を取って「スベスベだ〜」と笑った…。その顔を正面から見て「うぐっっ」と頭を抱えるとナルちゃんの笑い声が聞こえる。
月永「あ〜、炬燵が気持ちよすぎて寝ちゃいそう」
朱桜「ちっちゃい子ですか、あなたは。炬燵は人間を駄目にする悪魔の器具です、仕事が終わるまでは入らないでください
少年よ荒野を目指せと、昔の偉いひとも言ってました」
月永「そんなひとは知らん。やめろスオ〜引きずりだそうとするな〜、おれはようやく理想郷に辿りついたんだ……紡とここに安住する、炬燵と結婚する」
凛月「駄目〜、炬燵と紡セットは俺の嫁……♪」
『誰がハッピーセットだ』
瀬名「まったくもう。そろそろ、かさくんが涙目になってるから……
やることやっちゃおうよ、その後だったらいくらでも『だらだら』して紡取り合ってもらってもいいからさぁ?ちゃんとオンオフ切り替えてよねぇ、それが『Knights』でしょ?」
月永「う〜、紡が死にかけてるから、いつの間にかセナが真面目キャラになってる……。いや、昔からおまえはそうか……
ていうか、おれ今日は完全にオフのつもりだったんだけど?
なのに急に呼び出されてさ〜、ぶっちゃけ良い迷惑だ」
『レオって毎日オフだと思うけど…』
朱桜「あなたに”off”日などありませんよ、出遅れたぶん取り戻すつもりで働いてください
働かざるもの食うべからずです、蟻と蟋蟀の童話を紐解きましょうか?」
月永「おまえケイトの影響なのか説教臭いな〜、老けるぞ……。まぁいいや、おれが永らく不在だったことを責められたら反論できないしやることやるか。華麗に、おれたちらしく
まずはその、スター……何だっけ?みょうに大仰な名前のそれをやっつけちゃおう、お正月とかはのんびり過ごしたいし」
レオはやる気をだしたのか。炬燵の外に出て身体を軽く動かしてから司くんの方へと向き直る。そして、笑顔で口を開くーーー。
悪魔の道具
『炬燵と結婚するかぁ…』
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