躍進*ブラッディ・ナイトハロウィン
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ステージ袖にむかえばレオが『Trickstar』の二人と話してる姿が目にとまる。4人に声をかけてからレオの方へと向かう。
『レオ〜!みんな来たよ?戻ろ?』
月永「わぁ!紡!戻るっ、えへへ手ぇ繋いで歩こ♪」
『えへへ…って…18歳男児の言葉か…じゃあね!スバルくんに真くん!頑張ってね!』
月永「うん、頑張れ!『応援してる』っていうのは本当!でも。おれたちは少年漫画に登場するような、主人公を成長させるために配置された安易なライバルじゃないから甘えて油断してると、サクッと殺っちゃうぞ」
『ちょっと…物騒なこと言わないの』
月永「Trick or Treat!わははっ、お楽しみはこれから…♪」
レオは私の腕を引いてスバルくんたちから離れていった。
みんながいる舞台袖に戻れば泉はプンスコと怒っていた。どうやら、レオが失踪してライブから逃げたと思って怒っているようだった。レオが「わるいわるい」と平謝りする。
『まぁまぁ、泉…凛月もレオもちゃんといるんだしいいじゃないかぁ…そんなぷりぷりしてもいいことなんてないよ…ほぉら、笑って笑って!』
瀬名「ちょっとぉ!メイクした後なんだから触んないでよ!」
『せっかく、綺麗な顔が台無しだよ。しゃんとしなさい、瀬名泉』
瀬名「………」
『舞台に立つ時は凛々しい泉でいてね』
瀬名「…はぁ、わかってるよぉ…」
泉はため息をついてから袖にある姿見で衣装を整え始める。みんなもその様子に安堵して近付いてくる。
『……まったく、素直じゃないんだから…』
凛月「紡〜、衣装チェックぷり〜ずっ」
『うぎゃっ、も〜さっきもしたじゃんかぁ…』
凛月「最終チェック〜」
『あぁ…何回衣装確認するの…』
凛月「何度でも〜…」
朱桜「お姉様!私もお願い致します!」
凛月が正面に立つと、その後ろに司くんが並ぶ。何故か衣装チェックの列ができる。なんだか、『Knights』にいた頃と変わらないような…というより、気づけば『Knights』に戻ったことにされている気がする…。
『そのくらい自分でできるでしょ…?どうして、そんなに甘えん坊に?』
凛月「紡がいるならそのくらい、いいでしょ…?」
『…はぁ…仕方ない。ほらシャキッと立って』
凛月「はぁ〜い♪」
凛月の正面に立って綺麗に直していく、髪の毛の乱れも…騎士の名に相応しく綺麗に整えていく。それはまるでアイドルとメイクさんのようにも見えるが、格好からすれば命を刈り取られる寸前の女王様にしか見えないことだろう…。
『はいっ…大変よろしい』
朱桜「お姉様!私も!お願いします!」
『は〜い、司くん。唇乾燥してる…?切れそう…』
朱桜「そういえば少し…?」
『えっと…確かナルちゃんのポーチに…』
司くんの元を離れて、舞台袖に常備されているナルちゃんのポーチの中からリップを出して、司くんの元へと戻る。
朱桜「ま、待ってくださいお姉様!これは鳴上先輩の”lip cream”ですか⁉︎」
『いや、私のだけど?』
朱桜「何故鳴上先輩の”pouch”にお姉様の”lip cream”が入っているのですか⁉︎」
『え…よく無くすから…』
朱桜「不用心です…!も…もし…関節き…キス…になったら…」
『いや…、そんな…』
鳴上「そんなことしないわよォ!信用なしねェ!」
ナルちゃんと司くんは言い合うように騒いでいた。時間もないので、黙らせるようにリップをつける。「ングっ」と声をあげて黙る。
『言い合いとか面倒だから、大人しくしてなさい。』
朱桜「んん〜…お姉様…もう少し司を男だとご理解いただきたいです…」
『よし…唇ちゃんとならしといてね?』
朱桜「無視ですかっ!」
鳴上「次はアタシね〜。どうかしらァ?」
『今日も完璧!美しいよ!あっ…待ってマイクのセットが…おっけ!』
鳴上「ありがとォ♪」
感謝の意味を込めてハグをされる。抱き返せば「ウフフ☆」と笑われる。「なに」と聞けばナルちゃんが後ろを指差す。その指差す方向を見ると、幼馴染がむす〜っとした顔でこちらを見ていた。
月永「聞きたいこと多すぎる…」
『あわわ…めっちゃ怒ってらっしゃる…?』
凛月「あ〜俺し〜らないっ」
朱桜「私も”Stage”にあがる準備を…」
鳴上「ちゃんと話すのよォ」
『みんな…冷たい…』
月永「なんでナルのポーチに紡のリップ入ってるの?」
『よく無くすから、ナルちゃんがもしもの時にって…』
月永「あのリップ…、紡は使ったやつ?」
『いや…未使用だけど?使ったやつだと司くん可哀想だし』
月永「…そっかー☆なんだそっかー☆じゃあいいや!おれの衣装も直して〜☆」
『えぇ〜…なんなの…怖い…』
そう言いながら、レオの衣装をなおしていく。最後にヴェールとマイクをなおす「よし」とサイドの髪をなでれば、レオも「ありがとう」と笑った。
『頑張ってね。』
月永「あぁ!お前もよぉ〜くみてろよ!」
『王さまの仰せのままに』
月永「あはは☆じゃあ行ってくる!」
レオは他のメンバーを引き連れて、眩しい世界へと駆け出していった。その背中をジッと見つめていた。ずっと待っていた5人の『Knights』がそのステージでは輝いていた。
ホラーナイトハロウィン
『悪夢の始まりだよぉ…』
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