躍進*ブラッディ・ナイトハロウィン
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月永「紡〜!うっちゅ〜☆」
『うっちゅ〜、どうしたの?』
音楽室で作業をしていれば急に扉が開いて幼馴染のレオが登場する。
レオはピアノの椅子に座った私に近づいて半分避ければそこに座った。譜面台に置かれた紙を見れば「なんだ楽譜じゃないのか〜」と声を漏らす
『それは他のユニットの企画書だからあまり見ないでほしいんだけど…?』
月永「大丈夫大丈夫☆もう忘れた!」
『あぁ、そう…こういう時だけはレオの頭のからくりに感謝する…』
月永「お?もしかして褒められてる?」
『すごいすごーい』
棒読みで返せば隣に座ったレオは上半身を傾けて私を小突いた。
レオは「あはは☆」と笑いピアノに手を置いて音を鳴らし始めた。来た理由について何も話さないが…聞いてほしいのだろうか…?
『…で?本日はなんのご相談で?』
月永「なんだ?その言い方!面白いな〜☆」
『『Knights』のみんなは会うたびに相談や報告とご質問をするからさ…?レオもそれかな〜って』
月永「まぁ、間違ってないな☆衣装のこと聞きに来た!」
『衣装?結構ギリギリだけど、まだ決まってないの?』
月永「いいや!紡がどんな衣装着るのか知りたい!心の準備が!」
『心の準備?…よくわからないけど、宗くんに任せてるから知らないんだよね〜。なぜか制作過程見せてくれないし』
月永「じゃあシュウに聞くとするか☆」
心の準備、という意味がよくわからないが本当に仮装については知らないのでそう返せば宗くんに聞くというのでまぁ正しい判断だ。
月永「それでな?『Knights』の衣装のデザインをお願いしたいんだ!」
『へ〜…何にするかは決めたの?』
月永「死を告げる首なし騎士から着想して、ひとの命を刈り取る死神にしたいと思ってる!」
『首無し騎士…』
『Knights』を離れた時にレオが言っていた言葉が思い出される。「首無し騎士になってでも執念深く戻ってこい」と彼はそう言っていた。そんな首無し騎士から着想を得るとは…やっぱり不思議なひとだ…
『そう…死神ね。わかった、丁度他の仕事も片付いてライブのレッスンをするだけになったしデザインするよ』
月永「ほんとか⁉︎また紡のデザインした衣装を着れる!嬉しいな…!」
『じゃあ気合い入れて考えないとね…みんなには内緒にね?』
月永「あぁ!ふたりだけの約束だ!」
『うん…約束♪』
私とレオは小指を絡ませて指切りをした。
去年とは違って、もっと小さい頃みたいに純粋で穢れを知らない。対等な幼馴染としての会話だったのではないだろうか。
なんて、誰かに聞いてもわからないよな…
月永「そういえば『ゆうくん』と会った」
『ゆうくんって…真くん?何その報告。ライブするんなら…と…うぜん…』
思考が一瞬止まる。レオが真くんと出会った。今回のライブを対決形式にしようと言ったのは泉と真くん…、特に真くんの言い出しだと聞いた。
『何か言ったの…?真くんに…』
月永「何か…さぁなぁ〜…悩める後輩に助言して、雑談しただけ…」
『レオ……。いや、なんでもない。私は今回の結論には肯定派、ただ可愛い後輩に意地悪いう奴は許せないなぁ〜…』
月永「うう…やっぱ怒る?」
レオは悲しげな目でこちらを見つめる。私は綺麗なオレンジの髪の毛を撫でる。すると気持ち良さそうに目を閉じる。
『怒ってないよ。結局、いい方向に向いてる…おかげでレオがライブしてくれる、幼馴染の私としては万々歳』
月永「…幼馴染の紡?」
『私は月永レオの幼馴染で同級生で…それから、アイドルの月永レオのファンだから…戻ってきてくれるなんて嬉しい』
月永「……そっか…なら、ライブはお前のために頑張るから」
『…左様か…苦しゅうない。粉骨砕身頑張ると良い…』
月永「あはは☆また変な喋り方だ!」
レオは豪快に笑った。彼が真くんに何を言ったかはわからないけれど、彼の言葉で真くんはきっと何かに気づいたのだろう。だから、らしくない活動から『Trickstar』らしい活動をすることができたんだろう。
それに間違いがないなら怒るよりも褒めてあげるのが優先だ…。この大好きな幼馴染が不安にならないようにーー。
『ハロウィンのお菓子はどう?凛月がいなくて進みが悪いって聞いたんだけど…』
月永「まぁ料理ができるナルやセナがいるから!進んではいるぞ!ただ、やっぱりリッツがいた方がいいな。それに紡がいた方が統率もとれたと思う。」
『進んでるならいいじゃないですかぁ〜…おかし作りくらい参加してもいいけど…いや、ダメか。零さんに怒られる』
月永「おれよりレイか!おれが怒っちゃうぞ!」
『大丈夫、レオはこんなことで怒らないよ…レオはいい男だからね?』
月永「…なっ!そう言ったらいいと思ってるだろ!」
『あははは☆でもレオはそんな小さいことで怒らないよ。私のやることを応援してくれる……そうでしょ?』
月永「…そうだな…もう!バレバレだ…かっこ悪い…」
『そんなことないよ、レオはかっこいい』
レオは驚いた顔で私を見つめる、でもすぐに笑って私の頭を撫でる。レオはスキンシップが多いが不思議と嫌には思わない。前まで、神様が愛子を慈しむそれに近いものを感じていたが、今はなんだか、違う気がする。少し気恥ずかしい…。
『レオ、私も頑張るから…』
月永「うん、おれも頑張る」
幼馴染の約束
『最後まで楽しもう…♪』
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