MainStory〜第一部〜
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お昼休みも終わりに差し掛かる頃、次の授業を迎える準備をしながら先程までの出来事が頭をよぎる。
あんずちゃんはどうなったんだろ…大きな怪我してないといいんだけど…
瀬名「…ぉ…っとぉ…ちょっとぉ!聞いてるのぉ?紡!」
『え…ぁ…泉?なに?』
瀬名「なに?じゃないでしょぉ!なんでお昼1人で出ていったの!あんたが1人で寂しいかなと思って声かけてあげようと思ったのに…」
『あぁー…ごめんね?作曲部屋探しに行ってて…』
ぼんやり考え事をしていたら、泉が足早にやってきて怒り気味に話しかけてくる。そう言えば、教室でるときになんか言ってたけど、曲のことで頭がいっぱいで気にしてなかったな
『っていうか、優しいね?なに?明日は大雪かな…防寒しないと…』
瀬名「はぁ??俺が優しいのはいつものことでしょぉ?というか、作曲部屋探すなら手伝ったのに…案内ついでにさ」
そうか、泉に案内してもらえばよかった。その頭がなかった。んー馬鹿、天才だけど馬鹿!なんて…彼の真似してみたり…
『じゃあ放課後案内してよ。泉
実は転校生の子気絶しちゃったらしくて、今日の顔合わせなくなっちゃったんだよね…』
瀬名「はぁ!?気絶って、転校早々…なぁに、問題児なわけぇ?」
『問題児なら気絶"した"じゃなくて"させた"だと思うから問題児ではないと思うよ…』
瀬名「まぁいいけどぉ…じゃあ放課後ね。ちゃんとここで、この席で待つように
ぜっっっったいに先に出るんじゃないよォ、あんたに話したいこともあるんだからさ」
『?はーい…』
話したいことってなんだろ…??
そう言って泉は私の席から離れていった。
なんか泉はもともと世話焼きだから、あぁなのかもしれないけど年々お母さんみたいになっている気がする…
離れていく泉を見ながらそんなことを考えていると、隣の席から熱い視線を感じた。
羽風「いいこと聞いちゃった♪紡ちゃん放課後空いてるの?じゃあ俺とお茶しない?学院の案内もいいけど、学院の外までエスコートしてあげるよ♪」
『薫くん…他の女の子との約束はいいの?毎日忙しそうだって聞いたけど…』
羽風「いいのいいの♪紡ちゃんは最優先だから♪」
『そうですか…行ってあげてもいいけど…』
羽風「ほんと…!?じゃあ…放課後ふたr」
『ただし、瀬名泉っていう厄介なうちの騎士様がもれなく付いてくるよ』
羽風「えぇ…紡ちゃんとはデートしたいけど、男がついてくるなんて…げろげろ〜…むりむり、今度にしよう♪2人でデート♪」
『2人でデートする予定は一生ないんだけどね…あはは…』
泉が先に誘ってくれててよかった。薫くんは男の子が絡むとモチベーション下がるから、諦めるいい口実になった。
薫くんと話しているうちに午後の授業の始まりを告げるチャイムが鳴った。
デートの話で勝手に盛り上がる薫くんから私は静かに目を逸らして前を向くのだった。
その時には泉の話したいことよりも昼に作った凛月がマヌケな歌に完全にシフトしていた私の脳内であった。
なんだかんだ、作詞するにはうってつけの席だな。誰にも邪魔されない。薫くんはニコニコこっち見てるけど、できれば前をむいてほしい。
まったく…早く授業おわれぇー…
ー放課後ー
終礼を終えると生徒たちは各々の用事のある方へと席を立っていった。
かくいう私は先程言われたお母さんの言いつけを守り、席を立たずに薫くんや千秋、周りを離れる数人の生徒に挨拶をしてお母さんの到着を待つ
瀬名「おまたせ〜よく待てができました♪いい子いい子」
『ママだ…』
瀬名「はぁ?誰がママだって?」
そう言って泉は頭を撫でてた手をグーにして私のこめかみを挟んでグリグリした
『あだだだだだだ…暴力だ…反逆の狼煙だ…』
瀬名「あんたが変なこと言うからでしょぉ?」
あんなに甘い顔していた泉が一瞬で般若面になった。美人の怒り顔はこわいこわい…
てかいい子いい子ってなんなの…
瀬名「あんたみたいな世話のかかる子はペットで充分」
『ぇ…ペット…そういう扱いだったんだ…』
瀬名「俺に可愛がってもらってるんだから嬉しく思いなよねぇ?」
『ペットって言われて喜ぶ人なんていないよ…』
とほほほ…と思いながら泉が早く来いと言いたげな目でこちらを見るのでカバンを持って席を立つ。
瀬名「それで?どこに行きたいわけぇ?」
『えっと椚先生には確認とったから、1番遠くの防音室と1年の教室と…そこまでの近道とか聞きたいかな…?』
瀬名「1番遠い防音室って…もしかして校舎裏の??作曲部屋ってことぉ?」
『そうそう、あそこ借りる人いないから穴場だと思って理由言ったら快く快諾していただきました』
そう言って泉にピースサインをおくると泉は呆れた顔をしていた。やっぱ遠いところにすると、何かと不便なのかな…周りが、
呆れた顔の泉と学院内を周り終えた頃、校舎から1人の人影がこちらに手を振って走ってくる
**「紡ちゃーん!泉ちゃーん!探したわよォ!」
瀬名「え?なるくん?」
**「お散歩ならあたしも呼んでほしかったわぁ、早く女王様に会いたくて仕方なかったんだからァ!」
『ナルちゃん!聞いて聞いて!お昼にね!名曲ができたの!凛月がマヌケな歌って言うんだけど!』
声をかけてくれたのは私たちと同じ『Knights』に所属している2年生の鳴上嵐。かっこいくて綺麗な風貌とは裏腹にお姉ちゃん口調なので私はナルちゃんと呼んでいる。
『Knights』の華だ…。
鳴上「あらあら♪そんなことしたら凛月ちゃん怒っちゃうわよォ?」
『大丈夫!凛月には事前に話したから!ちょうどいいから今から…』
瀬名「聞かせないから…!校内案内したら話すことあるって言ったでしょぉ?」
『言ってたっけ…?いや言ってた気もする。』
瀬名「言ったから…!とにかくなるくん、コイツ連れてさっさと行くよぉー」
鳴上「はいはーい、泉ちゃんったらせっかちさんなんだから♡」
『せっかちさんなんだから♡』
瀬名「2人まとめてぶん殴るよークソオカマどもー」
ども!?心外だ身も心も女の子なのに…
言い合いをしながら、ナルちゃんに腕を引っ張られて知らないところへ連れていかれる私であった。
美人に引っ張られるとなんか景色違う…あ…しが…ダメだかけない。ああ…
校内探索
『ナルちゃん、腕離してくんないかな…』
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