MainStory〜第一部〜
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衣更くんのおかげで生徒会の包囲網から逃れることができた私たちは少しの雑談をしてから各々の場所へ戻ることにした。
明星くんと遊木くんは自分たちの教室へ
衣更くんは生徒会のもとへ
氷鷹くんとあんずちゃんは保健室へ
私も氷鷹くんについて行こうと思ったが、先輩に迷惑かける訳にもいかないと断られてしまったので、私も3年生の教室へと歩を進めた。
それにしても立花あんずちゃん、かーー
会話こそできなかったものの、あの鬼龍くんに真っ向から行くあたり肝はすわっていると言ってもいい
私なんて鬼龍くんと初めて会った時はビビりすぎて謝罪したことすらあるのに、今でこそ緩くお話できる関係だが、昔の鬼龍くんは女子が話しかけれるようなオーラじゃなかった…
『やっぱり、あのくらいやってくれる子じゃない、と』
そういうことなのかな。
さすが選ばれた子なのかな。彼女は特別なのだろう…この暗くなってしまった学院に光を照らす太陽のような存在になれる。なんとなくだけど、そう思えた。
夢ノ咲学院は今でこそ大手のアイドル育成校だが、排出されるアイドルはみんな、クオリティとしては最高レベルだが、オリジナリティには欠けていた。
つまりアイドルのクローンを作っていると言っても過言ではない。
それを主動で動かしているのこそ、生徒会。
彼らのせいで本当にアイドルとして輝きたいと思っている生徒たちは劣等生の烙印を押され、粛清の対象になったり追いやられて学院を去る人間も少なくはない。
誰のせいでもない、だけど誰かのせいにしてしまいたい
抑圧された学院。
それが今の夢ノ咲学院の本来の姿だ。
でも今日確かに見た彼女はこの学院の革命の一手。
生徒会が予想していなかった大きな起爆剤になるに違いない。
そんな期待が彼女と一緒にいた後輩たちからも感じ取れた。
きっとあの子達も彼女なら、と思ったのだろう。
あの子が、あの子達が覚悟を決めたら
その時はプロデュース科の先輩として革命を待っていた1人としてできるだけの協力をしよう。
少しでも革命を成功させるための力添えをしようーー
『革命が成されたら、学院に戻ってきてくれるよね。ーーーレオ』
そんなこと考えながら、私は自分のクラスの扉を開けて自分の席に着席した。
誰かが話しかけてくるが、そんなの耳に入ってこないほど静かに興奮していた。
脳内はオーケストラの演奏会状態だった。あぁ…私も根っからの作曲家みたいだ。
こんな独り言は誰にも聞かせることはできない
だって
これは…みんなの希望であり、私の希望であり
彼のために、私の騎士たちのために、何も出来なかった
高みの見物をしようとしてた女王の独白だから
独白
『この想いを書き留めなきゃ…メモ帳メモ帳…』
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