可愛い妹の育て方
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天祥院に許可をもらって臨時で空き教室の机と椅子を持って、かおくんと教室へ向かう。俺と席が近いかおくんは近くに女の子がいるというだけでテンションが上がるみたいでルンルンだ。
羽風「湖姫ちゃんは、お兄ちゃんと一緒に入れて嬉しい?」
『うん!いずみくんはね、おうちではいっしょだけどおそとだと”クール”?なの!』
瀬名「…湖姫ちゃん、その人と話さないで」
『でもほかの人とはなすと!やだっていうの!』
羽風「へ〜…嫉妬しちゃうの?せなっち」
瀬名「…悪い虫がつかないように牽制してんの」
無駄話を続けていれば、俺たちの教室に到着したので扉を開ける。すると、朝から耳障りな声が聞こえる。
守沢「おはよう!瀬名!羽風!」
瀬名「おはよぉ〜、守沢」
羽風「あはは、もりっち今日も元気だねぇ〜」
守沢「ああ!それが取り柄だからな…おや…きみは?」
『おはようございます!』
守沢「ああ!おはよう!」
瀬名「悪いけど、守沢。これ俺の席の横に運んでくれない?」
守沢「引き受けよう!横…ってことは羽風と瀬名の間か?」
羽風「そうそう♪さぁ〜湖姫ちゃん俺と行こうか!」
瀬名「ちょっと、触らないでくれる?」
俺はかおくんが天使を抱き上げようとするのを邪魔して俺が抱き上げる。
『いずみくん!わたし歩けるよ?』
瀬名「い〜の、椅子座らせてあげるからねぇ。お絵かきセット持ってきた?」
『うん!あとごほんと…いずみくんのぬいぐるみ!』
瀬名「…え」
そう言って椅子に座った湖姫はカバンの中身を開け広げ、可愛い顔で俺のぬいぐるみを見せてくる。可愛い…この世のものとは思えない。
瀬名「それどしたの…?」
『お部屋のね!机の上に飾ってあったの!』
瀬名「んん!!」
つまり、もとの…16才の湖姫が俺のぬいぐるみを持っていたという事実に俺は崩れ落ちる。えぇ…大好きぃ…お兄ちゃんのぬいぐるみを飾っててくれたこともそれを見つけて持ってこようと思ってくれるところも愛しいよぉ…
瀬名「でも、隣に本物がいるから俺のことを見ててね…?」
『…?うん!』
そう言って俺(のぬいぐるみ)を抱きしめて笑う天使に心の汚れを洗われる感覚だ。俺も席について湖姫と話そうとすると、いつからいたのか守沢も話に加わる。
守沢「それで?この子は誰だ!」
瀬名「瀬名湖姫、俺の妹だよ」
守沢「妹…?年が離れているんだな」
羽風「ほんとは16才なんだよ。ただ、魔法がかかったんだよねお姫様♪」
『きづいたら、いずみくんがおおきくなってたの!』
守沢「そうなのか…!そういえば自己紹介がまだだったな!俺は守沢千秋だ!」
『わたし!瀬名湖姫…だ!』
守沢「おお!元気だな!」
瀬名「ちょっとぉ!乱暴に撫でないでよ!髪の毛崩れる!」
天使の頭を乱暴に撫でる守沢の腕を掴んで怒ると、彼は両手をあげて驚く。隣にいたかおくんがクスクスと笑うのもそれは腹立たしい。
羽風「もりっち、お姫様は丁寧に扱わないとダメだよ♪」
守沢「そうか、すまない瀬名」
瀬名「気をつけてよねぇ…」
そんな話をしていると朝礼のチャイムが鳴って、それぞれが席につく。湖姫は目立っているけどみんなが静かになれば、彼女も自然と静かになる。隣のかおくんがいらない紙の裏に絵を描いてそれに湖姫が書き加えるという遊びをしていた。
担任が入ってきて一度湖姫の方を見るが、特に何をいうわけでもなく少しの間家の事情でいるけど気にしないようにと言葉を加え、いつもの話をし始める。俺は隣にいる天使をじっと見つめる。天使は視線に気づいたのか俺の方を見てニッコリ笑う。
『どうしたの?いずみくん』
瀬名「湖姫ちゃんが可愛いなって」
『とうぜんだよ!いずみくんのいもうとだもん!』
瀬名「…そうだね」
ほんと、天使だなぁと思いながら湖姫の頭を撫でる。さっきの守沢とは違ってゆっくりと髪の毛を乱さないように…
すると、後ろにいたかおくんが口パクで前を向いた方がいいっていうから大人しく前を向く。湖姫も大人しく時間を過ごす、きっと暇だろうけど少し待っててね…。あとでいっぱい遊んであげるから…
羽風「これは授業に集中できないなぁ〜」
瀬名「いつもみたいにサボればいいんじゃない〜?」
羽風「えぇ〜俺がいて嬉しいくせに〜♪あっ、湖姫ちゃん俺が預かるって手もあるよ?」
瀬名「ないない……あ、そっか遊び相手に預ければいいのか」
羽風「なになに〜?」
瀬名「かおくんは大人しく授業受けなって」
俺は話しかけてくるかおくんを無視して、自分の携帯を開く。思い当たる人物に連絡を入れれば珍しく迅速な返事が返ってくる。携帯を閉じて湖姫を見ると真面目に絵を描いていた。
瀬名「それは何の絵なの?」
『オムライスつくるいずみくん!』
瀬名「ヘぇ〜上手じゃん」
『でもいずみくんのかっこよさは絵ではあらわせないの!』
瀬名「……」
何この天使ほんとに可愛いんだけど、何この子……どこの子なの…あぁ…俺の天使か…
瀬名「湖姫ちゃんも絵では表現できないほどに可愛いよ」
羽風「盲目的な兄妹だね」
瀬名「かおくんは黙って」
羽風「…。」
『つぎはかおくんをかいてあげるね!』
羽風「ほんと?うれしい〜!」
『んふふ♪』
やっぱりかおくんの隣は危険だ。早く湖姫を避難させてあげないと、害がなさそうな所へ…
お兄ちゃんの友達
『かおくんといずみくんの絵!』
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