可愛い妹の育て方
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*凛月said
湖姫はスヤスヤと俺の寝床で寝ている。俺も横になってその頬を突つく。まるでマシュマロみたいに柔らかい。
セッちゃんと同じ銀色の猫っ毛が綺麗に結ばれている。きっとこれはセッちゃんがやったんだろうなんて思いながら自由になっている毛先をクルクルしたり、頬を触ったりを続ける
流石に嫌だったのか。彼女は難しい顔をして身を捻る…まずいと思って手を離すと、これまたセッちゃんと同じアイスブルーが顔を出す。
凛月「ごめんね、起こしちゃった?」
『くま…くん…』
凛月「うん、おはよ」
『おはよぉ』
凛月「お水のもっか」
『んぅ…』
湖姫はゆっくり身体を起こして俺が差し出したペットボトルを小さな手で支えてコクリコクリと飲む。少し飲んでからペットボトルをおろす。まだ眠いのか目をこする。
凛月「目をこすったらダメだよ」
『んやぁ…』
凛月「ふふ…可愛い」
『くまくん…おうたうたって』
凛月「ん〜何が聞きたいの?」
『こもりうたぁ…』
凛月「ええ…」
まだ眠気眼な湖姫はくまくんと言いつつも俺とセッちゃんをどこか重ねているように思う。セッちゃんにするのか、子守唄の要求と添い寝した俺のベストをキュッと握りしめてウトウトする。
俺は困りながらも湖姫のお腹をポンポンと叩きながら子守唄を歌う。セッちゃんに子守を任された時は驚いたけど、子供は寝る時間が多いからあまり気にしないで良いと思いそれを引き受けた。
でもやってきたのはセッちゃん本人とまるでセッちゃんを小さくしたような女の子で、だからかな…ついワガママでおませな女の子を予想してしまったがそれは大外れで大人しくて愛らしい…。ってほど絡んでもないけどねぇ…でも育ちがいいのを小さいながらに感じた。
でも、セッちゃんに置いていかれた時のあの顔は頭に残ってしまう。小さい時に俺も同じ顔をしていた、兄者は習い事の多い人だったからよく俺は留守番をさせられていた。多分俺も同じ顔をしていたんだと思う。
凛月「下の子って…やっぱお兄ちゃんと一緒がいいんだよねぇ…」
『…んぅ…いぅみくん…』
子守唄が効いたのか、再び深い眠りについた湖姫が返事するかのように寝言を吐いた。それがおかしくて俺も合わせるように横になった。彼女の寝顔を見るとどこか既視感を感じる、この顔どこかで…と思ったけどセッちゃんの妹なのだから当然かと思いながら目を瞑る。
そして、彼女と同じように俺も眠りの世界に旅立った。
『くまくん…起きて〜レッスンだよぉ』
凛月「…ぇ」
『おっ、起きたねぇ』
凛月「…湖姫」
俺の目の前には同い年くらいの湖姫がいて、寝ている俺をゆすり起こしていた。俺は驚きのあまり彼女をじっと見てしまう。元の姿に戻ったのか…いつ?っていうかここは…?俺セナハウスにいたよね?
『くまくん、寝ぼけてる?』
凛月「湖姫は…」
あれ、勝手に口が動く。
『なぁに、くまくん』
凛月「またセッちゃんに言われて俺探し?」
『そうだよ?じゃなきゃアイドル科なんて来ないよ』
あぁ、そっか。今年に入って全く来なかったからすっかり忘れてたけど俺は湖姫と何回か会ったことがある。
きっとこれはその時の夢…
凛月「湖姫は、年下のくせに敬語使えないの?」
『使えるよ。くまくんにはしないだけ』
凛月「え〜ひどぉい」
『うるさ〜い、ほら早く起きてくまくん。レッスンに行ってよ。お兄ちゃんが探してるんだから』
凛月「またお兄ちゃんお兄ちゃんって…ほぉんとセッちゃんが大好きだよねぇ」
揶揄ったつもりで言った言葉に湖姫はそれはそれは綺麗に微笑んだ。
『当然だよ。今も昔もお兄ちゃんは私の一番だから』
それがなんだか面白くなくてため息を吐いて立ち上がる。すると、屈んでいた湖姫も立ち上がって後をついてくる。
『くまくんのことも嫌いじゃないよ』
凛月「い〜よ。そんな気を使わなくても」
『ふふっ、私お兄ちゃんが好きなものは好きだから…嘘じゃないよ』
凛月「セッちゃんが俺のこと好きねぇ…」
『あの人はツンデレだから……、けど嫌いな人を私に探せなんて言わないよ。だからね、くまくんもお兄ちゃんを好きでいてね』
凛月「俺セッちゃんのこと好きって言った覚えないけど」
『ふふっ、言わなくてもわかるよぉ』
湖姫はセッちゃんそっくりの口調でそう言って俺の前を歩いた。俺はその後をゆっくりとついていく。
なんで忘れてたんだろうね…それなりに会ったことはあったし話したこともある。軽口を叩ける関係だったはずなのに…
『くまくん!く〜ま〜くん!』
俺は再び身体を揺すられる感覚に瞼を開ける。すると、夢とは違い小さい湖姫が俺の上に乗っかって体全体を使って俺を揺すっていた。
凛月「も〜なぁに」
『おきて!あそぼっ!』
さっきまでウトウトしておねんねしてたのは誰なの…とか思ってしまうほどに元気発剌な湖姫は持ってきたリュックから自由帳とクレヨンを取り出して鼻歌を歌いながら机に向かった。
俺も身体を起こしてそこに近づく。どういう風の吹き回しか、いきなり元気になったよねぇ…
凛月「どうして、急に遊ぼうと思ったの?」
『いいゆめをみたのっ!だから、いずみくんにおしえてあげるのっ!』
凛月「またセッちゃん?」
『また?』
凛月「ううん、こっちの話。それにしても湖姫はお兄ちゃんが大好きだねぇ」
『うん!いずみくんは湖姫のいちばんだからっ!』
湖姫はにぱっと笑って、お絵かきを再開し始めた。あぁ、この時からその考えは変わってなかったんだねぇ。なんて盲目的な兄妹だろうか。
あの兄があってこの妹ありって感じでおかしくなって笑ってしまう。俺はそのまま寝ることもなく、もうすぐ帰ってくるであろうセッちゃんがくるまで湖姫の様子を見ながら時間を過ごすことになった。
天使の1番はいつも
凛月「早く帰ってくるといいねぇ」
→
湖姫はスヤスヤと俺の寝床で寝ている。俺も横になってその頬を突つく。まるでマシュマロみたいに柔らかい。
セッちゃんと同じ銀色の猫っ毛が綺麗に結ばれている。きっとこれはセッちゃんがやったんだろうなんて思いながら自由になっている毛先をクルクルしたり、頬を触ったりを続ける
流石に嫌だったのか。彼女は難しい顔をして身を捻る…まずいと思って手を離すと、これまたセッちゃんと同じアイスブルーが顔を出す。
凛月「ごめんね、起こしちゃった?」
『くま…くん…』
凛月「うん、おはよ」
『おはよぉ』
凛月「お水のもっか」
『んぅ…』
湖姫はゆっくり身体を起こして俺が差し出したペットボトルを小さな手で支えてコクリコクリと飲む。少し飲んでからペットボトルをおろす。まだ眠いのか目をこする。
凛月「目をこすったらダメだよ」
『んやぁ…』
凛月「ふふ…可愛い」
『くまくん…おうたうたって』
凛月「ん〜何が聞きたいの?」
『こもりうたぁ…』
凛月「ええ…」
まだ眠気眼な湖姫はくまくんと言いつつも俺とセッちゃんをどこか重ねているように思う。セッちゃんにするのか、子守唄の要求と添い寝した俺のベストをキュッと握りしめてウトウトする。
俺は困りながらも湖姫のお腹をポンポンと叩きながら子守唄を歌う。セッちゃんに子守を任された時は驚いたけど、子供は寝る時間が多いからあまり気にしないで良いと思いそれを引き受けた。
でもやってきたのはセッちゃん本人とまるでセッちゃんを小さくしたような女の子で、だからかな…ついワガママでおませな女の子を予想してしまったがそれは大外れで大人しくて愛らしい…。ってほど絡んでもないけどねぇ…でも育ちがいいのを小さいながらに感じた。
でも、セッちゃんに置いていかれた時のあの顔は頭に残ってしまう。小さい時に俺も同じ顔をしていた、兄者は習い事の多い人だったからよく俺は留守番をさせられていた。多分俺も同じ顔をしていたんだと思う。
凛月「下の子って…やっぱお兄ちゃんと一緒がいいんだよねぇ…」
『…んぅ…いぅみくん…』
子守唄が効いたのか、再び深い眠りについた湖姫が返事するかのように寝言を吐いた。それがおかしくて俺も合わせるように横になった。彼女の寝顔を見るとどこか既視感を感じる、この顔どこかで…と思ったけどセッちゃんの妹なのだから当然かと思いながら目を瞑る。
そして、彼女と同じように俺も眠りの世界に旅立った。
『くまくん…起きて〜レッスンだよぉ』
凛月「…ぇ」
『おっ、起きたねぇ』
凛月「…湖姫」
俺の目の前には同い年くらいの湖姫がいて、寝ている俺をゆすり起こしていた。俺は驚きのあまり彼女をじっと見てしまう。元の姿に戻ったのか…いつ?っていうかここは…?俺セナハウスにいたよね?
『くまくん、寝ぼけてる?』
凛月「湖姫は…」
あれ、勝手に口が動く。
『なぁに、くまくん』
凛月「またセッちゃんに言われて俺探し?」
『そうだよ?じゃなきゃアイドル科なんて来ないよ』
あぁ、そっか。今年に入って全く来なかったからすっかり忘れてたけど俺は湖姫と何回か会ったことがある。
きっとこれはその時の夢…
凛月「湖姫は、年下のくせに敬語使えないの?」
『使えるよ。くまくんにはしないだけ』
凛月「え〜ひどぉい」
『うるさ〜い、ほら早く起きてくまくん。レッスンに行ってよ。お兄ちゃんが探してるんだから』
凛月「またお兄ちゃんお兄ちゃんって…ほぉんとセッちゃんが大好きだよねぇ」
揶揄ったつもりで言った言葉に湖姫はそれはそれは綺麗に微笑んだ。
『当然だよ。今も昔もお兄ちゃんは私の一番だから』
それがなんだか面白くなくてため息を吐いて立ち上がる。すると、屈んでいた湖姫も立ち上がって後をついてくる。
『くまくんのことも嫌いじゃないよ』
凛月「い〜よ。そんな気を使わなくても」
『ふふっ、私お兄ちゃんが好きなものは好きだから…嘘じゃないよ』
凛月「セッちゃんが俺のこと好きねぇ…」
『あの人はツンデレだから……、けど嫌いな人を私に探せなんて言わないよ。だからね、くまくんもお兄ちゃんを好きでいてね』
凛月「俺セッちゃんのこと好きって言った覚えないけど」
『ふふっ、言わなくてもわかるよぉ』
湖姫はセッちゃんそっくりの口調でそう言って俺の前を歩いた。俺はその後をゆっくりとついていく。
なんで忘れてたんだろうね…それなりに会ったことはあったし話したこともある。軽口を叩ける関係だったはずなのに…
『くまくん!く〜ま〜くん!』
俺は再び身体を揺すられる感覚に瞼を開ける。すると、夢とは違い小さい湖姫が俺の上に乗っかって体全体を使って俺を揺すっていた。
凛月「も〜なぁに」
『おきて!あそぼっ!』
さっきまでウトウトしておねんねしてたのは誰なの…とか思ってしまうほどに元気発剌な湖姫は持ってきたリュックから自由帳とクレヨンを取り出して鼻歌を歌いながら机に向かった。
俺も身体を起こしてそこに近づく。どういう風の吹き回しか、いきなり元気になったよねぇ…
凛月「どうして、急に遊ぼうと思ったの?」
『いいゆめをみたのっ!だから、いずみくんにおしえてあげるのっ!』
凛月「またセッちゃん?」
『また?』
凛月「ううん、こっちの話。それにしても湖姫はお兄ちゃんが大好きだねぇ」
『うん!いずみくんは湖姫のいちばんだからっ!』
湖姫はにぱっと笑って、お絵かきを再開し始めた。あぁ、この時からその考えは変わってなかったんだねぇ。なんて盲目的な兄妹だろうか。
あの兄があってこの妹ありって感じでおかしくなって笑ってしまう。俺はそのまま寝ることもなく、もうすぐ帰ってくるであろうセッちゃんがくるまで湖姫の様子を見ながら時間を過ごすことになった。
天使の1番はいつも
凛月「早く帰ってくるといいねぇ」
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