君を見つける
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ライブ終わり観客が順番に退場していく。
私はゆっくり持ち物をしまって、余韻に浸っていた。
すこし…もう少しだけ、ここにいたかった。初めてみたライブの光景を目に焼き付けたあの光景を投影するかのようにステージを見つめる。
もうきっと見ることの無い、一生に一度のステージだ。どんな舞台でも同じものなんて存在はしない。役者の演技はその都度変わって…進化するから、と教えられたようにライブも同じことだ。
同じセットリストでも何回も聞いた曲でも全く同じは存在しない。
この尊さを誰かと一緒に味わえるのは…とても素敵なことだと思う。
私がボーッと見ていると、さすがに時間が来たのかライブスタッフが声をかける。
『ごめんなさい…もう出るんで』
スタッフ?「ほぉんと早く出てよねぇ」
『は…』
スタッフだと思った人物はライブTシャツを着て深く被った帽子を上にあげた。
そこには見慣れた銀髪がすこし汗を滲ませて、こちらを見ていた。
『いずみ…』
瀬名「ほんとさぁ〜言ってくれればチケット取ってやったのに、なんで言わないかなぁ」
凛月「みずくさいじゃん、そんなに
泉が立っていた通路の横にある客席の後ろから凛月がひょっこり顔を出す。
瀬名「見えないとでも思った??バレバレだから、旦那の顔のうちわヒラヒラさせて恥ずかしくないわけぇ?」
凛月「セッちゃんはなんで俺じゃないのぉ!?って言いたいみたい…♪」
瀬名「そんなこと言ってないからぁ!」
凛月と泉が言い合いを始めたのを呆然と見てると、他のメンバーが集まってきた。
ナルちゃんは私の横に来てぎゅっと抱きしめてくれた。司はそれを咎めるが、羨ましそうに下唇を噛む。
鳴上「んもぅ!久しぶりに日本に帰ってきて会いに来ないなんて!水臭いにも程があるじゃない!」
朱桜「お姉様!司はずっと会いたかったのですよ!」
どうやら、レオだけでなくみんながライブ中に見つけてくれていたみたいでみんなが揃って何も言わずにいなくなろうとした私を咎めた。
瀬名「でも1番に見つけそうなやつが、最後に見つけるとはねぇ」
凛月「見つけてからなまえのことばっかり見ようとするから焦ったよね…♪」
朱桜「まったくです!あんなのは“smart”ではありません」
鳴上「あらあら♪いいじゃないお熱いこと…♪」
『あはは…、ところでレオは…』
月永「あーーー!おまえらっ!寄ってたかってなまえに近づくなー!」
『レオ…どこ行ってたの』
月永「会場の出口でなまえが出てくるの待ってた!」
叫びながら駆け寄ってきた彼に疑問をぶつけたら、驚きの回答にみんなが固まる。
そんなみんなを気にすることなく、彼は私の横にいたナルちゃんを押しのけて横にくる。
月永「見つけてた時はびっくりしたんだぞ♪まったく言ってくれればよかったのに♪」
『え…いや、あの待ってたって出口で…?』
月永「まさかっ!流石に隠れてだ!服装覚えてたし出てきたらわかるって思って!」
流石に危機感はあったのかと安心した。まさか多くのファンが出てくる出口で堂々と待ち構えているのかと思ってしまった。みんなもそう思ったのか安堵の息が漏れる。
瀬名「バカなの?こいつが早々に会場からいなくなるわけないでしょぉ」
月永「なんだと〜!?セナにすら黙ってきたんだからサラッと帰っていく可能性だってあっただろ!」
凛月「たしかにその可能性もあったかもね…♪」
みんなが目の前で話すのを少し黙って見ていた。なんだかさっきまで目の前でファンを魅了していたアイドルとは思えない。そこにいるのは私の知ってる『Knights』だ。
『ふっ…あは、あはは☆ほんとみんな変わらないねっ!』
朱桜「お…お姉様?」
鳴上「あらまァ…」
『みんなのライブ見れて本当によかった!霊感(インスピレーション)が湧いてきたよっ!』
瀬名「あーあ、変なスイッチ入った?」
月永「なまえが嬉しそうで、おれも嬉しい♪」
『黙っててごめんね…っ♪驚かせたくてね!会うつもりもなかったんだけど…だけどねみんな
見つけてくれてありがとう…♪』
君を見つける end.