瀬名泉
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※基本気持ち悪い泉しかいません。
*泉side*
綺麗だと思った宝石はいくつあっても心が満たされるものだ。
俺はそれを手に入れる為なら努力を惜しまないし、可能なことは何でもする。
今までそうしてきたし、これからだってその信念に変わりはない。
だから新しい宝石を見つけてしまった俺は努力を惜しまない
アイドル科には基本女の子の姿を見ることは少ない。
だからこそ女の子が歩いているとそこそこ目立つ訳だが、いるとすれば4月に転校してきたあんずか特別講師の女性くらいだ。
どちらも後ろ姿で何となく判別が着くのだが、俺の視界をフラフラと歩いてる子はそのどちらにも当てはまることはない。
見つけてしまったからには、声をかけない訳にもいかない…
瀬名「ちょっと、あんたどうやって入ってきたわけぇ?ここは関係者以外立ち入り禁止なんだけどぉ」
声をかけると女の子は黒いセーラー服のスカートと綺麗な金髪を翻し、こちらを振り向いた
泣きそうなのか少し潤んだ瞳には俺の大好きなエメラルド、ロングではあるが俺の大好きな金色の髪の毛…
瀬名「ゆう…くん…?」
『あ…あの…この学院の方…ですか…』
瀬名「ぁあああああぁあああ…ゆ…ゆうくんが女の子になっちゃったぁあああ」
『ヒィイイイ…!!』
俺が見間違えるわけない俺の大好きなゆうくんだ。
ゆうくんの綺麗な顔に…綺麗な長い髪…そして顔を隠すような大きめの青ぶち眼鏡
しかし、その体つきは完全に女性特有のしなやかさを持っている…かわいすぎる。さすがゆうくんだよ…女の子になっても可愛くて綺麗なお人形さんのような顔だ…
『あ…あの…私、ゆ…ゆうくんじゃないです…遊木、ではありますけど…』
瀬名「お兄ちゃんにそんな隠し事しなくてもいいんだよォ♪女の子になってもゆうくんは綺麗でかわいいね」
『いや、ほんとにちg…違うんです。もともと…女ですし…』
瀬名「俺がゆうくんのこと間違うわけないでしょぉ♪それにしても、なんで女の子の姿に…?」
ゆうくんは俺の愛を舐めている。俺はゆうくんが猫になっても宇宙人になっても気づく自信があるのに性別が変わったところで、気づかないはずがない。
そう考えながら、ゆうくんの女の子になった理由を聞こうと、するとゆうくんの向こうから人影が走ってくる…
遊木「なまえちゃーーーーーーん!!」
『ぁ…お兄ちゃんんんん…!!!』
瀬名「…え」
それはゆうくんで、あれ…でも俺の目の前にいるのもゆうくんで…
瀬名「うわぁあああぁあ、ゆうくんが2人いる…!!」
『だから…私はゆうくんじゃないんですって…!!』
遊木「泉さん!?なまえちゃん何もされてない!?」
『別に何も…肩掴まれたくらいで…あれ、ゆうくんが2人ってことはゆうくんってお兄ちゃんのこと…?』
そう言ってゆうくん×2はこちらを向く。
ゆうくんが2人…眼福ってこういうことを言うんだよねェ…
遊木「うん…僕のことだよ…」
『じゃあ…泉さんって…あの瀬名泉さん…?』
瀬名「まってまって、聞きたいこと多すぎる!なんでゆうくんが2人…しかも女の子に…」
『あ…あの私、遊木なまえって言います。真くんは私の双子のお兄ちゃん、です。』
瀬名「双子…」
知らなかった。金で雇ったゆうくん包囲網すらこの子は逃れてきたってことぉ?妹がいるなんて聞いてない。知らない。
そう思うと隠してたゆうくんへのほんのちょっとの怒りと新事実に歓喜する自分の気持ちを隠すことは出来なかった。
遊木「うわぁ…ニヤニヤしてる。だから会わせたくなかったのに…」
瀬名「そんなこといってゆうくんのいけず♪妹がいるなら教えてよねぇ…なまえちゃん、だっけ?あらためて、俺の名前は瀬名泉。お兄ちゃんって呼んでいいんだからねぇ♪」
ドン引きするゆうくんと頭に?を浮かべるなまえちゃん、2人ともそっくり、ほんとそっくりだ…
『えっと、私のお兄ちゃんは真くんだけだから…その瀬名さん…って呼びます…』
瀬名「ええぇ!?せめて下の名前で呼んでよ!瀬名さんなんて他人行儀じゃない??」
遊木「紛うことなき他人なんだけどなぁ…」
ゆうくんが頬をかきながら、そう言うけど
もう出会って会話したんだから他人じゃないよねぇ!それに同じ顔で瀬名さんなんて言われたら、ゆうくんにまで距離をとられた感じがしてチョ〜ムカつく。
『そう言えば、お兄ちゃん忘れ物…ゴメンね、学院内がわからなくて言われた場所に届けに行けなくて…グズくて…ドジで…』
遊木「なっ…何もそこまで言わなくても!届けに来てくれただけで助かったよ♪これがないとみんなに迷惑かかっちゃうからねっ、ありがとうなまえちゃん!」
『助かった…?本当に?お兄ちゃんの役に立てた?』
遊木「ほんとほんと!感謝しかないよ〜!」
そう言って似た顔が話し合っているのを遠くから見てた
ゆうくんもだけどなまえちゃんはもしかしてゆうくんよりも自分に自信が無いタイプのようで…
それでも褒められた時の顔は幸せいっぱいでお花が背景に飛び散っていた。
瀬名「ていうかぁー、俺を無視しないでくれる??」
遊木「『あ…泉さん/瀬名さん、まだいたんだ/ですね』」
瀬名「ハァ〜??息揃えちゃってチョ〜うざぁい!」
『んふふ、瀬名さんって女の子みたいに話すんですね?』
瀬名「なぁに?文句でもあるのぉ?なまえちゃん」
『あっ…いえ…なんか友達と話し方が似ててちょっと親しみやすいなって…すみません…』
ペコリと頭を下げる彼女にゆうくんは俺となまえちゃんを交互に見る。その顔には「なまえちゃんが泉さんに懐かないか心配です」と書いてある。多分そう思ってるんだろうね、ゆうくんのことなら俺なんでもわかるから。
瀬名「じゃあお兄ちゃんって呼んでごらん♪そしたら許してあげる」
『へ!?なんでそんなにお兄ちゃん呼びを強要するんですか!?』
瀬名「なぁに?やなのー?」
『嫌ですよ!初めてあった人をお兄ちゃんなんて…
泉さんは私をどうしたいんですかっ…あ…』
瀬名「へぇー泉さんって呼んでくれるんだねぇ、なまえちゃん」
流れのせいなのか、名前で呼んでしまったなまえちゃんは顔を真っ赤にしてゆうくんの背中にしがみつく
それと同時に俺は味わったことのない満足感に襲われた。
ただ女の子に名前を呼ばれただけ、ただゆうくんの妹に名前呼びされただけ…それだけなのにねぇ…
満たされた感覚をもっと味わいたい。この子は甘いお菓子みたい…いや違う。お菓子を好んで食べない俺にこの例えは適当ではない。
この感じは、ずっと欲しかった宝物を手に入れて、永遠に眺めたい感覚。いくら見ても飽きないって感じ…
なまえちゃんのひとつひとつの動き、言葉が俺を満たしてくれている。
満足げな俺を不信感たっぷりな目でゆうくんが見てくる
遊木「泉さん?あの…なまえちゃんにはあまり近づかないで…」
瀬名「はぁ?ゆうくんになんでそんなこと言われなきゃいけないの?それは俺が決めること。俺はなまえちゃんが気になって仕方ないなぁ…」
『ヒィイ!そんな私なんて見ても楽しくないですし、面白くもないですよ!』
瀬名「そんなことないよ、なまえちゃんは可愛くて、綺麗で、見ていてとっても楽しいよ。」
そう口にした俺にゆうくん越しのなまえちゃんが頭を横に激しくふる。
『瀬名さんはお兄ちゃん補正があるから私が綺麗に見えるだけで!私なんて!』
遊木「そんなことないよ!?なまえちゃんは贔屓目なしに可愛いから僕が自信を持って全世界に伝えるから!」
『やめてェええ!』
瀬名「ふふふ♪ほんと君ら兄弟最高だよ♪君らのお兄ちゃんになれて俺は幸せ者だなぁ」
遊木「『お兄ちゃんじゃないですから!!』」
瀬名「あははっ♪」
ツッコむ遊木兄妹にさらに笑顔が止まらなかった。
宝箱の中には宝物が隠されているってまさにこのことだ。不安そうな顔をする瓜二つの顔を見ながら新しく見つけてしまった宝物に声をかける
瀬名「なまえちゃんにお兄ちゃんって呼んでもらうために、3人で今度ご飯でも行こっか♪お兄ちゃんが美味しいもの奢ってあげるよ」
『ファっ…!?アイドルとご飯はダメです!お兄ちゃんに迷惑かかっちゃう!』
遊木「なまえちゃん!そこじゃないんだよ!ご飯に誘われてるのが問題だよ!?泉さんも誘わないでください!」
瀬名「ええー3人ならいいでしょぉ?ゆうくんも一緒だし、問題ないでしょ」
『無理です無理です!』
瀬名「俺と一緒のご飯は食べれないってわけぇ?」
『助けて、お兄ちゃんンンン』
またゆうくんに泣きつくなまえちゃん。どんだけ信用ないの俺。下心とかないのに…
いや…あるかも…
瀬名「じゃあお兄ちゃんって呼んでよ」
遊木「僕からお断りします!」
瀬名「なまえちゃんに言ってるんだけどォ」
『お断りします!』
瀬名「じゃあ二人でお出かけだね♪」
『なんでですか!?脈略なさすぎて…』
瀬名「どっちかにしないとこの会話終わらないかもよぉ〜」
『うう…これが噂の泉さん…怖い…』
噂って、どんな噂なのかなぁ…?まぁいいよ。見つけたからにはもう簡単に逃がしたりはしないよ。俺は努力を惜しまない男だからねェ…
好きなものはいくつあっても足りないからさ。
それになまえちゃんはゆうくんと似てるけど全然違う。
ゆうくんとは違う意味で俺を満たしてくれる感じがした。
だから努力するよ…
瀬名「俺、諦め悪いタイプだからさぁ♪」
お兄ちゃんって呼んで
『なんの話ですか!?』
end
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