OH!Baby
というか、コイツがママってマジでどういうこと?
まぁ確かに、目の前の男はきれいな顔をしているとは思うよ?。
目じりがツンとした猫のような目。筋の通った鼻筋に小作りな唇。
それらの全てのパーツはお手本みたいにピッタリとあるべき場所に収まっていて。
天然パーマなのかくるんくるんの短い黒髪の割に長ったらしい前髪は、家事育児に邪魔なんだろう、片側に寄せてピンで留めている。
シンプルなエプロンをつけていることもあって東条ちゃんとは別の意味で『ママ』っぽくもある。うん。
でも男だ。
どう見たって男。
顔の雰囲気も男だし。体の骨格も男だし。もちろん声も男。
もしかして心が女性とかっていう…?とも思ったけど、言葉遣いや服の趣味を見る限りそういうわけでもなさそう。
ならば残る選択肢はひとつだ。
すなわち、コイツは生涯を共にする同性のパートナーを持っている。そしてネコ。
ゆえに自分を夫婦間で言う女性役、すなわちママだと自認している。
つまりオレは若い男夫婦に引き取られた孤児ってところなんだろう。
たはー…まいったね。どうやら今生もつまらなくない人生が待ってそうだ。
なーんて心にもないことを考えながらプラプラ手足をバタつかせていた、その時だった。
ガチャリと遠くから鍵が開錠される音。次いでドアが開く金属的な音の後に、誰かが屋内に上がり込む気配。
短い廊下を通ってオレとママ(仮)が過ごすリビングに入ってきたのは、これまた学生かってくらい若い男。
どうやらママ(仮)のパートナーのお帰りらしい。うんうん、予想通り。
「ただいま」
「おかえり、吾郎」
優男風な外見とは裏腹に案外雑な動作でパンパンに膨らんだ袋の中身を収納や冷蔵庫にしまいこむママ(仮)のパートナー、すなわちパパ(仮)。
ふと、その影からふらっと小さく黒い影が躍り出た。
あ、猫だ。顔の上半分が黒毛で覆われたハチワレね、こ…
「ただいまレン!ワガハイも帰ってきたぞ!」
ん?
「モルガナもおかえり。惣治郎さんと双葉の様子はどうだった?」
「相変わらずだったぜ!ゴシュジンのごはんも美味しかったし、ワガハイ大満足だ」
「なら良かった」
んん?
「お、コキチもすっかり元気そうじゃねーか」
「あぁ、昨日までの大騒ぎっぷりが嘘みたいに今日はずっとお利口にしてる」
んんん??
「惣治郎さんにはまたお礼も兼ねて顔を出しに行かないとな」
「それがいーぜ!ゴシュジンもフタバも小吉のこと心配してたしな」
「小吉がこのまま熱をぶり返さないようなら、今週の土曜か日曜にでも顔を出すかな。吾郎はどうする?」
「あの親子に借りを作りっぱなしってのもアレだからね。お礼くらいはするさ。土日なら僕も仕事休みだから問題はない」
「決まりだな!」
んんんんんん???
何 で 猫 が 喋 っ て ん の ???
この男夫婦も何ナチュラルに猫と会話してんだ。
いや、もしかしてこの世界は『王馬小吉』オレが生きていた世界とは違って猫が喋るのが当たり前だったりすんのかな?
思えば訓練次第ではあるけどインコやらオウムやらだって喋るんだ。
なら猫が人語を喋ったとしてもおかしくはない…か?
そう理解すると、途端に目の前の猫への興味がムクムクと膨らんでくる。
かつての人生じゃ喋る猫なんてお目にかかったことなかったからね!
ま、幼気な高校生に殺人を強要してくるクマ型ぬいぐるみロボットとかはイヤってくらい見てきたけどねー。
「あー!」
こっちに来い!という念と共に喋る猫に手を伸ばしてみる。
するとオレの動作に気づいたソイツはピンと尻尾を立ててにゃふふ、独特な鳴き声と共にこちらに近寄ってきた。
「お!何だコキチ。ワガハイと遊びたいのかー?」
「あー…うーう!(別にそういうワケじゃないけど…ま、いーや。面白いからもっと何か喋ってみてよ!)」
「にゃふふ、ちっこい手を一生懸命伸ばしてカワイイなー。けど悪いな。ワガハイ外から帰ったばかりだから、まず手足をキレイにしないといかんのだ」
「う…(いやそういう部分は常識的なのかよ。猫がする気づかいじゃないだろ)」
「レン! コキチと遊んでやりたいから、悪いが手足を拭いてもらっていいか?」
「あぁ。吾郎、悪いけど」
「はいはい。代わるよ」
阿吽の呼吸でオレの抱っこ係がママ(仮)からパパ(仮)へとバトンタッチされる。
うはー…ママ(仮)もきれいな顔してると思ったけど、こっちも中々に顔がいい。
すんっと不愛想にしてるから大人っぽく見えてたけど、どっちかというとこっちの彼の方が童顔で女性的な顔立ちだ。
染めているわけではない薄い色の髪を少しだけ伸ばして、後ろでひとつに束ねている。あ、瞳の色も赤味がかった茶色だ。髪と瞳の色合いのせいで全体的に儚い印象があるなー。
パパ(仮)はオレに話かけるわけでもなく、ただ座ってユラユラ揺らしながら背中を一定のリズムで優しくポンポンと叩くだけ。
お喋りが好きじゃないのかな?
でもずっと黙られてるとこっちが退屈しちゃうよー。
ってことで赤ちゃん権限をもってパパ(仮)には色んなお話をしてもらおっかな!
「あーあ!あうー!」
ほらほら赤ちゃんが喋ってますよー。
キミの大事なお子さんが寂しがって手を一生懸命伸ばしてますよー。
早く俺に構ってくれないと0歳児の本気のギャン泣きをお見舞いしちゃうよ?ま、ウソ泣きだけどね!
「あーあ!あーあーー!…ふぇ」
「あぁもう」
いよいよ泣く準備を整えていると、心底しょうがさそうな声色とは裏腹にパパ(仮)がふにゃっと笑った。
うわ、すご。この人表情変えるだけでビックリするほど印象変わるな。
こんな風に笑うと、なんだか王子様みたいじゃん。
「元気いっぱいじゃないか。どうせ今日散々寝たせいで目が冴えてるんだろ」
あー…なんか昨日までオレ熱出て大変だったらしいね。
小さくて未熟なこの体だ。一日熱を出しただけでも消耗する体力は半端ないだろう。そりゃ本能的に体力を補おうと自動的にスリープモードに入っちゃうよ。
というか昨日の今日で『王馬小吉』オレの自我を取り戻したってことは、もしかして昨日まで出してた熱って知恵熱じゃないだろうか。
「まぁお前はこのくらい騒がしい方がいいよ。お前も蓮も、大人しくされるとこっちの方が調子狂う」
へー、淡泊そうに見えたけど結構情が深いんだね。もしかしてパパ(仮)って愛が重い方?
「…何か。失礼なことを考えてる気がするな」
お、鋭い。もしかしてこの人も中々観察眼に優れているのかもね。
とかなんとか内心で疑似会話を繰り広げていると、おもむろに俺のほっぺが軽くつままれた。感触を楽しむようにふにふにされる。
ちょっとやめてよね。オレのこの魅惑のマシュマロほっぺは安くないんだからさー。
「うううぅ」
「生意気な顔。本当に小吉は蓮にそっくりだよね」
「そうかぁ?」
そんなパパ(仮)のオレに向けられた独り言に介入してきたのは、四つの足をふきふきしてもらったらしい喋るハチワレ猫だった。
「確かに目元はしっかりレン似だよな! でもワガハイはオマエにも似てると思うぜ?」
「お世辞をどうも。でも僕には似なくていいよ」
何でそんなこと言うのかなー?パパ(仮)だってイケメンなんだから二人に似れば最高に可愛い男児が爆誕したってことになるのにさ。
なーんてね。
まぁ普通に考えて男二人がナニしたところで子供が生まれることはない。
だからオレがパパ仮)とママ(仮)の二人に似るはずがないのだ。
とはいえパパ(仮)いわくオレは結構しっかりめにママ(仮)に似てるらしいから、黒髪のあの人とは本当に血が繋がった親子なのかもしれない。
そして猫の言葉がお世辞じゃなかったらこの茶髪の人とも血は繋がっているということになる。
もしかしたらオレを産んだ母親はこの人の女家族か親戚筋の女性だったのかもね。そしてその人はオレを産んだ後に亡くなった、とか。
それならオレがパパ(仮)とママ(仮)に似ていたとしても不思議じゃない。
まぁ茶髪の彼は、内心かなり複雑だろうけどね。
だからこそ、あんな風に言ったんじゃないかな。
ねぇ、オレの推理は当たってる?
「うーう、あー」
「ふふっ、何言ってるか分からないよ。そんなにお喋りが好きなら早く大きくならないとね」
「今、コイツ何か考え込んでたな。こういう仕草はオマエに似てるよなぁ。コドモってのは性格まで似るものなのか?」
んなワケないでしょ。
今のオレは昨日までのただの赤ちゃんじゃない。元・『王馬小吉』の記憶に目覚めちゃった系ハイパーベイビーなのだ。
そんなオレの仕草ひとつひとつがパパ(仮)由来のものだとしたら、王馬小吉の父親もパパ(仮)ってことになっちゃうじゃん。
でもそれはあり得ない。だって前世のオレの父親、この人とは似てもにつかない人だったし。
もっとパパ(仮)と猫の話を聞いていたかったけど、
「吾郎、モルガナ、ご飯できたぞ」
と、いい匂いのするほかほかご飯の用意つきでママ(仮)からのお声がかかったので、今日はここで断念。
でもまたいつか、出来ればオレがお喋り出来るようになってから、もっとパパ(仮)の話を聞かせてよね。
キミたちの話はなかなかつまんなくなさそうだからさ!
ちなみにオレの今日の夕飯は生ぬるーくてほのかに甘いミルクでした。
ま、甘いのは嫌いじゃないからいいけどね。
あーあ、早くジャンクフードと炭酸飲料が好きなだけ飲み食いできる身分になりたいなー!
まぁ確かに、目の前の男はきれいな顔をしているとは思うよ?。
目じりがツンとした猫のような目。筋の通った鼻筋に小作りな唇。
それらの全てのパーツはお手本みたいにピッタリとあるべき場所に収まっていて。
天然パーマなのかくるんくるんの短い黒髪の割に長ったらしい前髪は、家事育児に邪魔なんだろう、片側に寄せてピンで留めている。
シンプルなエプロンをつけていることもあって東条ちゃんとは別の意味で『ママ』っぽくもある。うん。
でも男だ。
どう見たって男。
顔の雰囲気も男だし。体の骨格も男だし。もちろん声も男。
もしかして心が女性とかっていう…?とも思ったけど、言葉遣いや服の趣味を見る限りそういうわけでもなさそう。
ならば残る選択肢はひとつだ。
すなわち、コイツは生涯を共にする同性のパートナーを持っている。そしてネコ。
ゆえに自分を夫婦間で言う女性役、すなわちママだと自認している。
つまりオレは若い男夫婦に引き取られた孤児ってところなんだろう。
たはー…まいったね。どうやら今生もつまらなくない人生が待ってそうだ。
なーんて心にもないことを考えながらプラプラ手足をバタつかせていた、その時だった。
ガチャリと遠くから鍵が開錠される音。次いでドアが開く金属的な音の後に、誰かが屋内に上がり込む気配。
短い廊下を通ってオレとママ(仮)が過ごすリビングに入ってきたのは、これまた学生かってくらい若い男。
どうやらママ(仮)のパートナーのお帰りらしい。うんうん、予想通り。
「ただいま」
「おかえり、吾郎」
優男風な外見とは裏腹に案外雑な動作でパンパンに膨らんだ袋の中身を収納や冷蔵庫にしまいこむママ(仮)のパートナー、すなわちパパ(仮)。
ふと、その影からふらっと小さく黒い影が躍り出た。
あ、猫だ。顔の上半分が黒毛で覆われたハチワレね、こ…
「ただいまレン!ワガハイも帰ってきたぞ!」
ん?
「モルガナもおかえり。惣治郎さんと双葉の様子はどうだった?」
「相変わらずだったぜ!ゴシュジンのごはんも美味しかったし、ワガハイ大満足だ」
「なら良かった」
んん?
「お、コキチもすっかり元気そうじゃねーか」
「あぁ、昨日までの大騒ぎっぷりが嘘みたいに今日はずっとお利口にしてる」
んんん??
「惣治郎さんにはまたお礼も兼ねて顔を出しに行かないとな」
「それがいーぜ!ゴシュジンもフタバも小吉のこと心配してたしな」
「小吉がこのまま熱をぶり返さないようなら、今週の土曜か日曜にでも顔を出すかな。吾郎はどうする?」
「あの親子に借りを作りっぱなしってのもアレだからね。お礼くらいはするさ。土日なら僕も仕事休みだから問題はない」
「決まりだな!」
んんんんんん???
何 で 猫 が 喋 っ て ん の ???
この男夫婦も何ナチュラルに猫と会話してんだ。
いや、もしかしてこの世界は『王馬小吉』オレが生きていた世界とは違って猫が喋るのが当たり前だったりすんのかな?
思えば訓練次第ではあるけどインコやらオウムやらだって喋るんだ。
なら猫が人語を喋ったとしてもおかしくはない…か?
そう理解すると、途端に目の前の猫への興味がムクムクと膨らんでくる。
かつての人生じゃ喋る猫なんてお目にかかったことなかったからね!
ま、幼気な高校生に殺人を強要してくるクマ型ぬいぐるみロボットとかはイヤってくらい見てきたけどねー。
「あー!」
こっちに来い!という念と共に喋る猫に手を伸ばしてみる。
するとオレの動作に気づいたソイツはピンと尻尾を立ててにゃふふ、独特な鳴き声と共にこちらに近寄ってきた。
「お!何だコキチ。ワガハイと遊びたいのかー?」
「あー…うーう!(別にそういうワケじゃないけど…ま、いーや。面白いからもっと何か喋ってみてよ!)」
「にゃふふ、ちっこい手を一生懸命伸ばしてカワイイなー。けど悪いな。ワガハイ外から帰ったばかりだから、まず手足をキレイにしないといかんのだ」
「う…(いやそういう部分は常識的なのかよ。猫がする気づかいじゃないだろ)」
「レン! コキチと遊んでやりたいから、悪いが手足を拭いてもらっていいか?」
「あぁ。吾郎、悪いけど」
「はいはい。代わるよ」
阿吽の呼吸でオレの抱っこ係がママ(仮)からパパ(仮)へとバトンタッチされる。
うはー…ママ(仮)もきれいな顔してると思ったけど、こっちも中々に顔がいい。
すんっと不愛想にしてるから大人っぽく見えてたけど、どっちかというとこっちの彼の方が童顔で女性的な顔立ちだ。
染めているわけではない薄い色の髪を少しだけ伸ばして、後ろでひとつに束ねている。あ、瞳の色も赤味がかった茶色だ。髪と瞳の色合いのせいで全体的に儚い印象があるなー。
パパ(仮)はオレに話かけるわけでもなく、ただ座ってユラユラ揺らしながら背中を一定のリズムで優しくポンポンと叩くだけ。
お喋りが好きじゃないのかな?
でもずっと黙られてるとこっちが退屈しちゃうよー。
ってことで赤ちゃん権限をもってパパ(仮)には色んなお話をしてもらおっかな!
「あーあ!あうー!」
ほらほら赤ちゃんが喋ってますよー。
キミの大事なお子さんが寂しがって手を一生懸命伸ばしてますよー。
早く俺に構ってくれないと0歳児の本気のギャン泣きをお見舞いしちゃうよ?ま、ウソ泣きだけどね!
「あーあ!あーあーー!…ふぇ」
「あぁもう」
いよいよ泣く準備を整えていると、心底しょうがさそうな声色とは裏腹にパパ(仮)がふにゃっと笑った。
うわ、すご。この人表情変えるだけでビックリするほど印象変わるな。
こんな風に笑うと、なんだか王子様みたいじゃん。
「元気いっぱいじゃないか。どうせ今日散々寝たせいで目が冴えてるんだろ」
あー…なんか昨日までオレ熱出て大変だったらしいね。
小さくて未熟なこの体だ。一日熱を出しただけでも消耗する体力は半端ないだろう。そりゃ本能的に体力を補おうと自動的にスリープモードに入っちゃうよ。
というか昨日の今日で『王馬小吉』オレの自我を取り戻したってことは、もしかして昨日まで出してた熱って知恵熱じゃないだろうか。
「まぁお前はこのくらい騒がしい方がいいよ。お前も蓮も、大人しくされるとこっちの方が調子狂う」
へー、淡泊そうに見えたけど結構情が深いんだね。もしかしてパパ(仮)って愛が重い方?
「…何か。失礼なことを考えてる気がするな」
お、鋭い。もしかしてこの人も中々観察眼に優れているのかもね。
とかなんとか内心で疑似会話を繰り広げていると、おもむろに俺のほっぺが軽くつままれた。感触を楽しむようにふにふにされる。
ちょっとやめてよね。オレのこの魅惑のマシュマロほっぺは安くないんだからさー。
「うううぅ」
「生意気な顔。本当に小吉は蓮にそっくりだよね」
「そうかぁ?」
そんなパパ(仮)のオレに向けられた独り言に介入してきたのは、四つの足をふきふきしてもらったらしい喋るハチワレ猫だった。
「確かに目元はしっかりレン似だよな! でもワガハイはオマエにも似てると思うぜ?」
「お世辞をどうも。でも僕には似なくていいよ」
何でそんなこと言うのかなー?パパ(仮)だってイケメンなんだから二人に似れば最高に可愛い男児が爆誕したってことになるのにさ。
なーんてね。
まぁ普通に考えて男二人がナニしたところで子供が生まれることはない。
だからオレがパパ仮)とママ(仮)の二人に似るはずがないのだ。
とはいえパパ(仮)いわくオレは結構しっかりめにママ(仮)に似てるらしいから、黒髪のあの人とは本当に血が繋がった親子なのかもしれない。
そして猫の言葉がお世辞じゃなかったらこの茶髪の人とも血は繋がっているということになる。
もしかしたらオレを産んだ母親はこの人の女家族か親戚筋の女性だったのかもね。そしてその人はオレを産んだ後に亡くなった、とか。
それならオレがパパ(仮)とママ(仮)に似ていたとしても不思議じゃない。
まぁ茶髪の彼は、内心かなり複雑だろうけどね。
だからこそ、あんな風に言ったんじゃないかな。
ねぇ、オレの推理は当たってる?
「うーう、あー」
「ふふっ、何言ってるか分からないよ。そんなにお喋りが好きなら早く大きくならないとね」
「今、コイツ何か考え込んでたな。こういう仕草はオマエに似てるよなぁ。コドモってのは性格まで似るものなのか?」
んなワケないでしょ。
今のオレは昨日までのただの赤ちゃんじゃない。元・『王馬小吉』の記憶に目覚めちゃった系ハイパーベイビーなのだ。
そんなオレの仕草ひとつひとつがパパ(仮)由来のものだとしたら、王馬小吉の父親もパパ(仮)ってことになっちゃうじゃん。
でもそれはあり得ない。だって前世のオレの父親、この人とは似てもにつかない人だったし。
もっとパパ(仮)と猫の話を聞いていたかったけど、
「吾郎、モルガナ、ご飯できたぞ」
と、いい匂いのするほかほかご飯の用意つきでママ(仮)からのお声がかかったので、今日はここで断念。
でもまたいつか、出来ればオレがお喋り出来るようになってから、もっとパパ(仮)の話を聞かせてよね。
キミたちの話はなかなかつまんなくなさそうだからさ!
ちなみにオレの今日の夕飯は生ぬるーくてほのかに甘いミルクでした。
ま、甘いのは嫌いじゃないからいいけどね。
あーあ、早くジャンクフードと炭酸飲料が好きなだけ飲み食いできる身分になりたいなー!
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