七章、宿命の仲間たち
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ネルファンディアは小高い丘を登り、エレボールの方角を仰いだ。遥か遠いその頂に思いを馳せ、彼女はポケットから笛を取り出して一吹きした。すると、いつの間にか隣には愛馬のレヴァナントが大人しく立っている。
「あら、早かったのね」
レヴァナントは当然と言いたげな顔で鼻を鳴らしている。ネルファンディアは彼の真っ白な毛並みを撫でると、その背中に飛び乗った。
「さぁ、行くわよ。目指す先はローハン。騎士たちが守る草原の国」
レヴァナントは草原と聞いて喜んだのか、元気よく走り出した。ネルファンディアは馬上でエレボールの方へ振り返った。だが、既にその姿は見えない。
────トーリン、今ならわかる。あなたが背負っていた重荷も、望みも。
越えなければならないのは、霧降山脈や巨人の住む谷ではなかったのだ。越えなければならないのは、己自身。そして受けた宿命自身なのだ。
風に乗って、そうだと笑うトーリンの声が聞こえた気がした。ネルファンディアはレヴァナントを加速させると、アモン・ヘンを後にした。その瞳にもう迷いは残っていなかった。
「あら、早かったのね」
レヴァナントは当然と言いたげな顔で鼻を鳴らしている。ネルファンディアは彼の真っ白な毛並みを撫でると、その背中に飛び乗った。
「さぁ、行くわよ。目指す先はローハン。騎士たちが守る草原の国」
レヴァナントは草原と聞いて喜んだのか、元気よく走り出した。ネルファンディアは馬上でエレボールの方へ振り返った。だが、既にその姿は見えない。
────トーリン、今ならわかる。あなたが背負っていた重荷も、望みも。
越えなければならないのは、霧降山脈や巨人の住む谷ではなかったのだ。越えなければならないのは、己自身。そして受けた宿命自身なのだ。
風に乗って、そうだと笑うトーリンの声が聞こえた気がした。ネルファンディアはレヴァナントを加速させると、アモン・ヘンを後にした。その瞳にもう迷いは残っていなかった。