青学編
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『アクアリウム』
「あれ、高寺さん」
「え、あ。大石先輩」
大石が夏休みに入って間もなくの部活帰りに七星に出会ったのは、大石がよく立ち寄る熱帯魚を扱う店だった。
「どうしてここに?」
「夏祭りの金魚すくいで取れた金魚の餌を買いに来たんです。大石先輩は?」
「俺は家で熱帯魚を飼育しているから、水槽周りの備品とか色々必要で来たんだ」
店の入り口には水草や魚のグッズ等が置いてあり、これから飼育しようと思っている家族連れにも入りやすいアプローチになっている。
「金魚すくい、どれくらいすくえたの?」
「三匹です。ちょっと欲張って出目金狙ったら破けちゃいました」
祭りの様子を思い浮かべたのか、七星は楽しそうに大石に伝えた。
「金魚以外で他に何か飼ってたりするのかい?」
水槽の間の通路をのんびりと歩きながら、群れて泳ぐ熱帯魚たちを眺めつつ二人は話す。
「メダカもいますよ。小学校の理科の授業で育てていたものなんですが、ついこの間赤ちゃんメダカが産まれてて、びっくりしました。ちっちゃくて可愛いです」
また嬉しそうに話す七星に、大石も釣られて笑みがこぼれる。
「お、繁殖までいけたなんて、育て方上手だね」
「ありがとうございます」
誉められて照れくさそうに七星は小さいお辞儀を大石にした。