青学編
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『春告げ草』
1年は365日と6時間。
それが4年分貯まると365日と24時間、つまり4年目だけ366日になる。それが2月29日になるのだ。
4年に1度巡り合える自分の誕生日。しかし、不二周助に特に感慨はない。毎年誕生日祝いはして貰えるし、困ることはない。
「不二くん、誕生日おめでとう」
「おめでとう、やっと本当の誕生日だね」
「不二先輩、お誕生日おめでとうございます。これ…受け取って下さい」
「ありがとう」
同じクラスや他のクラス、下級生からも不二の元へ次々と贈り物が届く。
「大繁盛だね~不二ぃ。いいな~」
同じクラスの菊丸英二が、不二の机に積み上がったプレゼントの山をうらやましそうに見ながら不二にまとわりついた。
「ずるいよ不二~。こないだバレンタインでいっぱい貰ったばかりじゃん」
不満そうに口をとがらす菊丸に
「英二だっていっぱい貰ったじゃない。ホワイトデーが大変だってぼやいてたのは誰?」
やんわりと微笑む。
「誕生日がバレンタインと同じ月でプレゼント貰い放題ってのが気になるの!」
机を叩く菊丸を見て勝手だな、と思いながらもいつもの柔らかな笑顔を向けただけだった。