青学編
空欄の場合は夢小説設定になります
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
『ねぇ、君はサンタクロースを信じるかい? 』
「…え…? 」
不意に不二先輩に聞かれたのは、冬休みも間近く街はすっかりツリーとイルミネーションで彩られた、そんな時期の放課後だった。
「あの、サンタクロース…ですか? 」
「そう、サンタクロース」
天文の本を閉じて片づけながら、あたしの机の前に座る不二先輩はにこやかに微笑む。
最近の不二先輩は、あたし一人になってしまった天文同好会の手伝いをしてくれる。でもそれは不二先輩だけじゃなく、手塚先輩も菊丸先輩も…元テニス部3年生の先輩達が全員そうだ。
「う~んと…」
ここで信じているって言ったら子供っぽい…?
でも、信じてないって言ったら夢がない…?
変なとこに迷う。
「ふふ、七星ちゃん。サンタクロースはね、いるんだよ」
あたしが言い淀んでいると、迷わず不二先輩が言った。
「そ…そうなんですか? 」
椅子から立ち上がりながら明言する不二先輩を、思わず見上げてしまった。
「うん。君はNORAD(ノーラッド)て知ってる? 」
「ノーラッド…ですか? いいえ。初めて聞きました」
初めて聞く言葉にサンタクロース…あたしは不二先輩から目が離せなくなった。