青学編
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「不二が行くなら、俺も行くかんね。いいよね~? 七星ちゃん」
菊丸も負けじと身を乗り出すと、満面の笑みで七星に宣言する。
「あ、はいどうぞ…」
昇降口の人が少なくなったと思ったら予鈴が鳴り響いた。
「いっけない…すみません、失礼します! 」
頭を下げると急いで1年生の昇降口へと駆け出す七星。ここからなら50メートルもない。
「ふふ、気持ちいいね。七星ちゃんの走る姿は」
吸い込まれるように昇降口へと消えた七星の姿に、不二は想いを馳(は)せた。
その日以来、七星の教室には不二と菊丸の姿が見受けられるようになった。
噂は広がる。
それに乾も加わる。
「考えたな、不二。無料の広告塔になったろ」
「何の話かな? 」
にこやかな笑顔からは何も読み取れない。しかし、その手はわざとらしく星座の写真集を広げている。
「あの、不二先輩は星がお好きなんですか? 」
今日も噂を聞きつけた女子が、七星の教室で放課後を過ごす不二に声をかける。
「そうだよ。君もそうだと嬉しいな」
不二に笑顔を向けられて、心拍数の上がらない女子はいるまい。