青学編
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「そうですか? 荒井はあれで責任感や部員をまとめる力はかなりありますよ。それに手塚と比べられては、誰でも小粒になってしまう。手塚や氷帝の跡部が持つカリスマ性はそうそう恵まれるものではありませんよ、先生」
横を向いた乾の眼鏡に柔らかな朝日が当たる。竜崎に向ける微笑みも穏やかで柔らかい。
「ああ…そうだねぇ。越前が入部した頃に比べりゃ荒井は格段の進歩だ。褒めてやりこそすれ非難するものは何もないよ。ま、かえって普通な部長がうちにはいいのかもしれないね」
部員が部員だし、と言葉にはせず竜崎も目を細める。
正門へ入り職員室へ向かう竜崎に、乾と一緒に七星も並んで頭を下げた。
「色々と大変ですね、部長交代って…」
七星はため息と一緒に流れた白い息が、冷たい空気に溶け込むのを見つめながらつぶやいた。
「そう言えば、七星ちゃんの天文同好会は…」
「あたし以外全員3年生なんですよ。だから…来年、同好会設立条件の会員数5名以上に満たなければ、廃部になります」
3年用昇降口の前で七星は、もう一度あきらめにも似たようなため息をついた。
「じゃあ、今は君が会長さんなんだね」