いつもの青学ヒロインの他に、他校関連のヒロイン全てをまとめて『他校ヒロイン』として登場します。
その他・青学他校混合編〜Episode1〜
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起床時間になったのだろう。合宿所の館内放送が、外にいる二人の耳にも入った。あちらこちらの部屋からも、目覚ましの電子音が入り乱れるようにして聞こえる。
(ジロー起こさなアカンかな…いや、わざわざ樺地を同じ部屋にしたんやし、大丈夫やろ)
「よぉ、揃って何してやがる」
芥川の心配をしている間に、朝霧の道の向こうからロードワークから戻った跡部の姿が現われた。
「起きていたなら、てめぇらも走ればいいのによ」
少し息を乱してはいるが、何だか楽しそうだ。
「…どうせ今から朝飯前まで走らされるんやで? ダルいことしたないわ」
ハァ、と息を吐き朝食の7時までやらされる素振りなどのメニューを思い浮かべ、うんざりと言った目つきで答える。
その時、跡部の携帯が鳴った。
「えっ…」
驚いた顔で跡部へ目を向け、思わず腰を浮かせる忍足。
「何? 」
不二も不意な忍足の行動に視線を向ける。
「ラフマニノフや…」
「え…」
「おはよう、悪いな。目覚まし役なんか頼んじまって。ああ、お前のお陰でバッチリだぜ。もちろん、土産ぐらいいくらでも買って行ってやるぜ、楽しみにしてろ。じゃあな、明日も頼むぜ? お嬢ちゃん」
朝日を浴び、嬉しそうに弾む跡部の背中が玄関口へと消えた。
「目覚まし…5時に起きられるやつに必要あらへんやろぉ…」
「やられたね、その手があったか」
額に手を当てぐったりと椅子に座り込む忍足と、くすくすと笑う不二にまたうぐいすの声が遠い山から届いた。
fin.