いつもの青学ヒロインの他に、立海ヒロインと立海関連のヒロインが『立海ヒロイン』として登場します。
立海編
空欄の場合は夢小説設定になります
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「お母さん……湿布……」
「まあ、一体何やって来たの?」
「テニス……」
帰宅後、前代未聞の筋肉痛に襲われ、身体中に湿布を貼りまくったのは言うまでもない。
(明日も海原祭あるってのに……)
ため息が盛大に出た。
(痛~っ!)
「幸村部長、ほんとに一日休憩なしで待つ気なんスか?」
「ああ」
切原の問いに、幸村は受付用の机に目をやると、その瞳に静かな闘志をたぎらせた。
「最初に指名されたのは俺なんだろ?」
「ええ、まあ……」
切原は昨日の光景をまざまざと思い出す。
一覧表から部長幸村の名前を指した指先。
その細い手先から繰り出されるとはとても信じられないボールの重み。
「それなら、もう一度来てくれるかもしれない」
休憩で抜けたのが悔やまれる。
何度もそう思った。
「え……と、今日も、でしょうか?」
おずおずと昨日の場所に顔を出せば、変わらずその人はテニスコートを見ていた。
「いや、もういいよ。昨日…久し振りにテニスが出来たから、それだけで充分だよ、ありがとう」
そう言って微笑んでくれたから、正直ホッとした。
この筋肉痛でさらに何かをやるなんて、とてもじゃないが無理だ。身がもたない、壊れる。
でも、チラリとその人を見れば、ただじっとテニスコートを見つめている。
その横顔はひどく寂しげだ。
胸が痛む。
この人は真っ先に幸村くんを指名した。
いつからここでテニスを眺めているのかなんて知らないけれど、もしずっと長い間この立海テニス部を見てきたなら、誰が一番強いかなんておのずとわかる。
テニスが好きなら、強い相手とやりたいよね。