青学編
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『聖なる夜に』
ガキの頃…って今でも充分ガキだけど…誕生日は嫌いだった。
クリスマスと誕生日が一緒だなんて、かなり損した気分を味わえる。
プレゼントがひとつにまとめられるのが嫌なわけじゃなくて、プレゼントを貰えるのは俺だけじゃないから。友達もクラスの子も、学校中の、俺の知らない子も皆、誰もかれもがプレゼントを貰えるから。
俺だけの特別な日じゃない…。
「越前くんて、誕生日がクリスマスイブなんだって? 」
「…まぁね」
「つまんなくない? 」
「…え? 」
同じクラスの橋本京子が不意に話しかけて来たのは、期末も終わり冬休みまであと一週間、という日の休み時間だった。
「私の誕生日は1月1日なんだ。元旦だからプレゼントよりお年玉にされちゃってさ、何かすっきりしないのよね。プレゼントはプレゼント。お年玉はお年玉。お雑煮はお雑煮でバースデーケーキも欲しいのよ。わかる? 」
「…へぇ、なるほどね。確かに正月生まれも大変だな」
特に親しいわけでもない橋本京子に、越前は共感を覚えた。