いつもの青学ヒロインの他に、立海ヒロインと立海関連のヒロインが『立海ヒロイン』として登場します。
立海編
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「二千年も…? そんな、それじゃ…調べたい人が確認出来ないじゃないですか」
残念そうに七星がつぶやいた。
柳も慰めたいとは思ったが、星との距離はあまりに遠く、宇宙はあまりに広大で、お隣りさんと出会える確率など、ないに等しい。
知的生命体の動きは早く、宇宙の歴史からすればわずかな時間しか存在していない。
それに、多くの生命体はバクテリアのレベルだ。
我々と同時期に繁栄している知的生命を見つけることは、かなり困難なことだ。
しかし、30~40億年前の地球と同じ環境の惑星も存在しているようだから、長い年月をかければ人類のようなものが生まれる可能性もある。
ただ、人類は10万年後には存在していそうもないらしい。人類滅亡後の地球には生命体はいるのだろうか。
確実なのは、宇宙にも星が生まれることだ。若い星々に芽吹く生命体が新たな文明を築いていくのだ。
「柳さん?」
「え…あ」
我にかえったように柳が辺りを見回した。
波の寄せる音がようやく耳に入った。
どうやら七星に説明している間に考えに没頭してしまったようだ。
「ああ、すまなかったな。もう戻るか」
苦笑しながら柳はベンチから立ち上がった。
「いえ、楽しかったです。ありがとうございました」
はにかんだような笑顔をこぼすと、柳にお辞儀をした。
ゆったりとした歩幅をいつもよりは小さめに取り、七星に合わせて柳は歩いた。
目に入る大きな観覧車もゆったりと回る。
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうものだな、とまだ青い空を見上げた。
風が爽やかに潮の香りを運んだ。
fin.