いつもの青学ヒロインの他に、立海ヒロインと立海関連のヒロインが『立海ヒロイン』として登場します。
立海編
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『10の23乗』
「これまで太陽系外で300以上の惑星が発見されているが、生命が存在出来ないものばかりだ」
港が見えるベンチに座ると、柳は七星に話し始めた。
「だとすると、宇宙人ってなかなか会えないものなんですね」
七星は星や宇宙の話が好きだ。
この関連の話題であれば、じっくりと一時間くらいはもつだろう、そう柳は考えた。
「太陽系の近くに、地球に似た環境の惑星が発見されているんだが…」
「ほんとですか?」
「ああ、地球から天秤座の方向へ20.5光年…つまり、地球と月の間で考えると約5億倍離れた所にある」
「5億…」
七星が驚く。
「それは、太陽と同じ恒星『グリーゼ581』の周りを13日周期で公転するんだ。表明温度は平均で20℃、生命の存在する可能性はかなり高い」
「わあ、何だかわくわくします。20℃なら快適な温度ですよね?」
4月に入った頃の気温を思い浮かべて、七星は柳に話す。
「そうだが、20℃は男の感じる快適温度だな。女性なら22℃だ」
「そうなんですか?」
また、七星が驚いたように自分を見る。
自分の話にひとつひとつ反応する七星は、素直に可愛いらしいと柳にも思える。
ただ、そう思うのは自分だけではないとも実感している。
星はいくつもあるが、同時にどの星も宇宙にひとつしかない存在だ。
同様に人もたくさんいる、が一人一人が世界に一人しかいない、かけがえのない命ある存在なのだ。