いつもの青学ヒロインの他に、立海ヒロインと立海関連のヒロインが『立海ヒロイン』として登場します。
立海編
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「対処法はただひとつ。鏡を絶対に見ないことだ。見たら瞼が笑う。見なければ次第に元の感覚に戻るだろう。期間はそうだな、三ヵ月…と言ったところだろう」
(…瞼が笑う…? 笑うものなのか瞼は…)
幸村の点目は戻らない。
「誓え精市。三ヵ月間鏡は見ません、と」
「え…と…」
点目のまま思考は巡る。
目が開いていないのに、迫力では負けない眼力で柳が威圧感を与える。
「……わかったよ、蓮二。三ヵ月間鏡は見ません」
迫力負けで幸村は引き下がった。
「売れたな。マジで腐女子様々だぜ。よっしゃ、俺はケーキバイキングに行って来るぜ、じゃな」
「俺はゲーム屋だ。またな」
「俺はどうしよう…う~ん」
それぞれに目的の金額を手にした者達は、三三五五思い思いの目指す場所へと消えて行った。
満足気な微笑みとともに。
(呪い…瞼が笑う…?)
一人謎の世界、迷宮夢へと落とし込まれた者を除いて。
(ま、精市の瞼は実際三割方軽くはなったろう。あんなにまつ毛がバサバサだったんだからな)
頭をひねり訳がわからない顔をする幸村と、部室の鍵を閉めながら柳はこっそり小さく笑った。
知っているか、精市。一日に人が瞬きする回数…約1万5千回だ。それを苦もなくやってのける瞼。偉大だろう?
だから、時に軽くしてやるのも一興なんだ。
しかし…冗談だったんだがな。世の中とは面白いものだ。
fin.