（なぜ…お前がいる…？）
「美味Ｃ～嬉Ｃ～、Ｅ～よぉ～」
俺…今日はおかしいのかな…。帰った方がいいかな？


「あんさん、ガムならあるで」
（ぐは！てめぇまで）

「フン！ガムなら俺様のをやるぜ。遠慮はいらねぇ。さぁ、俺様のガムで酔いな」
（…ガムで酔えるかよ。つか、何でいるんだよ！てめぇら！）

「ガムで下剋上しませんか？」
（出来るかよ！）

「ガムがあってラッキー」
（ぬはっ、貴様まで！）

「ガムならありますよ。んふっ」
（とっととアヒルと帰れーっ！）

「ガムを噛む時は、しゃガム…ぷっ」
（寒いぜっ！）

「ガムを切らすなんてまだまだだね」
（う～わ～）

やめてくれ～俺が何をしたってんだよぅ！
ただ、ガムが…なかっただけなのに…。

俺は息を切らして、気がつけば屋上まで駆け上がっていた。

「あ、ブンちゃん。ガムある？切らしてない？」
有紀がにっこりと笑って振り向いた。

「有紀…」

「ブンちゃ…」

俺は有紀をきつく抱きしめた。