青学編
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『猫日和』
「海堂、明日は出掛けるだけの時間はあるか? 」
「…あ? 」
それは校内ランキング戦を来週に控えたある日の部活中のことだった。
「明日は珍しく部活も休みだし、たまには息抜きも必要だろう? 」
「…それって、あんたと一緒にどこかへ行くってことっすか、乾先輩」
「ああそうだ。海堂のために特別な穴場を見つけてあるんだ。来た方が海堂の後々のためになるだろうし、決して損はない。では明日、駅前に10時だ」
「…と、先輩。待って下さ…」
一方的に明日の予定を言うだけ言うと、海堂の意見はまったく聞かずに乾はさっさと行ってしまった。
「…チッ…」
短く舌打ちすると、いつもの睨みつけるような目つきに眉を寄せ海堂は頭のバンダナをきつく縛り直した。
「海堂、手があいてんならやろうぜ。今日も返り討ちにしてやるからな」
桃城がラケットを大きく振りながらニヤッと笑い、海堂に近づく。
「桃城…」
縛り直したバンダナから手を離すと海堂は無意識に桃城を睨んだ。最近、どういうわけか部活中の桃城に連戦連敗なのだ。
(チッ、面白くねぇ…)
毎回の勝利に得意げな桃城の顔を見れば自然と腹も立つ。