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氷帝編〜Episode1〜*
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「そら、好きな物を好きなだけ頼め」
案内されたカフェテリアの席につくと、跡部はメニューを七星に渡した。
メニューの内容もさることながら、内装も学校の施設とは思えないほどのしゃれた造りで、ウィンドウショッピングの途中で立ち寄りました、と言ってもおかしくない。
(どうしよう、どれも美味しそうで迷う……)
「なんなら、メニュー1冊分丸ごと頼むか?」
七星の心を見透かすかのように跡部が目で笑った。
ようやく決まった『パティシエ自慢のケーキセット』を注文すると、気分的にも落ち着いたのか周りを見る余裕が出来た。
「そう言えば、他のテニス部の方は?」
今日会ったのは跡部と、さっきの宍戸、芥川の三名だけだ。これから誰か来たりするのだろうかと、七星はそっと辺りをうかがう。
「ああ、今日のバザーはどちらかと言えば保護者向けの催しで、生徒は自由参加だ。だから部活も休みだしテニス部も来ねぇ。それに宍戸もジローもストテニに行ったし、樺地も帰らせた。今氷帝にいるレギュラーは俺様だけだ」
安心したか? と、運ばれてきた紅茶に口をつけると跡部は七星に微笑んだ。
「あ、はい……」
そう言われてしまうと、思い当たることだらけでうなずいてしまうが、跡部の言葉で背筋が伸びた。
(氷帝でこんなにのんびりした気分になれるなんて……)
カフェテリアの窓から外へ視線を移し、はらはらと舞い散る枯れ葉を眺めた。
「まあ、名目上俺たちはテニス部を引退している」
跡部も外の紅葉へ瞳を向け、穏やかに話を繋ぐ。
「だから例えお前がふらりとここに来たとしても、以前よりは元レギュラーとはかかわらねぇと思うぜ?」
ゆっくりと眼差しを落葉樹から七星に戻し
「もっとも、2年の日吉は新部長だからテニスコートに行けばいるがな」
そこだけ愉快そうに笑った。
「今度は大学部の学食に連れてってやるぜ」
「本当ですか? 一度行ってみたいと思っていたんですよ」
カフェテリアから出て、落ち葉の絨毯をゆったりと歩く跡部の隣で七星がはしゃぐ。
その姿にまた眼差しが穏やかになる。
「何だ、この大量のタオルや毛布は?」
バザーが終わった週明け、テニス部に全校女子生徒からと言ってもいいほどのおびただしいタオルの山が贈呈された。宛名はほぼ元レギュラーメンバーだ。
「俺様はロッカー内の私物を片付けろと言ったよな? それが何で10倍に膨れ上がっていやがるんだ? あーん?」
「いや、それがその、計算ミスっちゅうか……作戦が裏目に出たっちゅうか……」
忍足の言い分は歯切れも悪く、宍戸や芥川の視線も宙をさ迷う。
持ち帰るよりはバザーに出してしまえと思ったのが甘かった。
一度でもレギュラーメンバーに使って貰いたい、そしてそれを身に付けられたら……そんな乙女の祈りが山になった。
fin.