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氷帝編〜Episode1〜*
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「あのっ……」
「はい?」
不意に後ろから声をかけられ、振り向いた七星の前に氷帝の女子生徒が幾人か並んでいた。
「あの……」
「はい……」
もじもじと言いにくそうにする、まるで知らない他校の女子生徒たちに、返事はしたものの七星も困惑する。
「あの、あなたは……」
一人が勇気を出した。
「跡部様とお知り合いなのですか?」
おずおずとだが、探るように聞いてくる。
「はい、そうですが……」
様付けに驚いたが、知り合いには変わりないのでそう答えた。
「そ、そうでしたの。それであの……」
「あ、芥川くんと宍戸くんだわ!」
「え!」
隣のコーナーからのその声で、館内の生徒の視線は一瞬で入り口に集まった。
「さっさと終わらせてストテニへ行くぜ」
「ん~クレープ食べてからでE~?」
眠そうにタオルケットを抱えた芥川を、タオルを首にかけた宍戸が引っ張り、クロスが掛けられた小ぶりな丸テーブルに品物が置いてあるシンプルなコーナーに近づくと、木製の折り畳み椅子を広げどっかりと座った。
「あそこ、まさかテニス部のコーナー!?」
「ほんと!?」
「い、行ってみよ!」
小さな囁きがさざ波のように館内を満たした時、女子生徒が一斉にそこへ集まり始めた。
「ここ! テニス部のコーナーなんですか!?」
「そうだよ~」
緊迫した問いにのんびりと芥川が答える。
「この漫画がガッくんで」
「あ、あたし買います!!」
「この本が忍足で」
「私がっ!!」
芥川がひとつひとつ指を差す端から我先にと手が伸びる。
「俺からはこれだけど……」
芥川が抱えていたタオルケットを広げて見せた。
「あ……」
かすかな声が取り巻きの後ろのほうから聞こえた。
「これくれた子~?」
首を伸ばすようにして声の主を探すと、恥ずかしそうに姿を現した。
「ありがとうね~。気に入りだったから、あちこちほつれて色も薄くなってしまったけど、いつも昼寝の時は使わせて貰ってたんだ~」
その女子生徒は自分が縫い付けたであろうアップリケを懐かしむようにそっと撫でた。
「返すわけじゃないよ? これからはいつでも一緒に夢を見ようね~」
そう言いながら芥川が渡してくれた、古びてしまったタオルケットを万感の思いで抱きしめた。
こんなになるまで使ってくれた、そう思うだけで嬉しさが込み上げてくる。
「凄い……芥川先輩の香りがする……」
「そりゃあね~ずーっと使ってたC~」
明るい芥川の笑顔と頬を赤らめる女子生徒に、ただ羨ましがる空気が周りを覆う。