いつもの青学ヒロインの他に、氷帝ヒロイン、それ以外のヒロインも『氷帝ヒロイン』の名前変換となります。
氷帝編〜Episode1〜*
空欄の場合は夢小説設定になります
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「あら、鳳くんに日吉くん」
樺地を目撃した後、体育館にやって来た二人は先ほどからかしましいお嬢様方に捕まった。
「もしかしてそれ……」
その場にいる女生徒の視線が一斉に二人の持つ段ボールに集まる。
「テニス部の……」
じりっ……と距離を縮め、いつの間にか体育館の端にいた女子まで側に来ている。
「何……ですか?」
いささか殺気がにじみ出る雰囲気に日吉は眉をひそめたが、
「ああ、これでしたら俺と日吉、それぞれのクラスからの提供品です」
鳳はにこやかに箱の中が見えるようにそれを傾けた。
「お中元やお歳暮の余り物がほとんどみたいですよ」
中を確かめた女子生徒からは落胆の色がうかがえた。
「そうよね、部活で出すわけないわね……」
そのつぶやきが合図になり、集まったお嬢様方もそれぞれに散っていった。
「何だよ今のは」
指示された場所に段ボールを置くと、日吉は不快さを顔に出した。
「あれ、日吉は知らないの? 去年のバザーの話」
「去年?」
「悪い日吉。さっき渡したコミックス、1巻抜けてた!」
体育館から戻った鳳と日吉が部室のドアを開けたとたん、向日が振り向き様に手にした本を大きく振った。
「俺も~もう1枚出すよ。新しくマイクロファイバーの貰ったC~」
「またですか、一度にまとめて下さいって言ったでしょう?」
日吉はあからさまに嫌そうに答えた。
「ほな、俺が持ってくわ。俺のロッカーからも読み終えた本が出てきたから」
向日にそう言った忍足の手には数冊の文庫本があった。
「サンキュー侑士、頼むな」
「よろしく~」
向日と芥川の二人が、1冊のコミックと羊のアップリケのついたタオルケットを差し出した。
「ジロー、これ出してしもてええん? 誰かからのプレゼントやなかった?」
「ん~気に入ってるから出すんだC~新しく使ってくれる人も気に入ってくれたら俺も嬉C~」
にこにこと微笑む芥川の言葉に
「も、貰ったもん出していいなら俺もっ……」
と、宍戸が焦るように自分のロッカーからタオルを掴むと忍足に押しつけた。
「宍戸、これ……」
「はっ、恥ずかしくて使えねぇんだよっ!」
忍足が広げたスポーツタオルには、でかでかと『宍戸LOVE』の文字がピンクと赤で刺繍されていた。
「これは……」
「引きますね」
目をパチクリさせる鳳にあきれる日吉。
「そらバザーやから未使用品のほうがええねんけど……これ、出された子はショックやない?」
「う……」
忍足の言葉にひるむ宍戸。
「け、けどよジローだって……」
ちらりとタオルケットを出したジローを恨みがましく見る。
「A~俺はね、むしろこれをくれた子に返したいかな」
「え!?」
芥川の思いがけない言葉に部員たちが驚いた。
「あ、突っ返すとかそういう意味じゃないよ? このタオルケットでたくさんいい夢が見られたC~今度は君と一緒に楽しい夢を見ようね、てこと」
満面の笑みを宍戸に向けながらそう言った。
「ほな宍戸、今から外周してそのタオル使い込めや」
にんまりと微笑む忍足が宍戸に近寄ると、『宍戸LOVE』のタオルを首にかけた。
「ちょっ! 待てっ! 俺がジローのセリフ言えるわけねぇだろ!?」
「いや、宍戸さんここは言ってあげるべきですよ」
「そうだぜ、ぜってー喜ぶって」
なぜかにじり寄ってくる鳳と向日に
「お前らは楽しんでるだけだろうがっ! 相手を喜ばすって何だよ! バザーだろ!? バザー!!」
激しく抵抗する宍戸だった。