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氷帝編〜Episode1〜*
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「5歳?」
「日本だと、まだ幼稚園じゃないですか?」
今度は滝と日吉が口を揃えた。
「幼稚園はナーサリーと言って、公立の小学校にはナーサリーがついていることが多いな」
「へえ…何だか附属みたいだね」
また滝がつぶやくように言った。
「で、最初のサッツが5~6歳の時のイヤー2で、受験科目は英語(国語)と算数の2教科だ。イヤー2でサッツをやるせいか、ナーサリーでもう計算問題を教えたりするぜ」
「へえぇ…」
「けどよ、さすがに幼稚園じゃ計算問題はやらなかった気がするな…」
どのメンバーも腕組みをして、視線を天井や床に向け自分の幼稚園時代を思い返していた。
「2度目のサッツは10~11歳の時のイヤー6で、科目は英語(国語)、算数、理科だ」
「ほな、跡部はイヤー6で帰って来たんやな」
「ああ、そうだ」
部誌から目を上げると、忍足の言葉にテストの日々を思い返すように跡部は表情を和(やわ)らげた。
「最後のサッツは13~14歳のイヤー9で受ける英語(国語)、数学、理科だ」
「イヤー9?」
「あれ、イヤー6でこっちの6年生に相当するんですよね?」
鳳が、疑問に首をかしげたまま尋ねた。
「ああ、学年の呼び方は2年目のイヤー1から小学校を終えて上の学校へ上がっても、義務教育の最終学年であるイヤー11まで通し番号で増えていくんだ」
「イヤー11?」
「半端やない?」
跡部の言葉ひとつひとつに外国との違いを見つけ、さざめく部員達。それを制するように跡部が疑問に答えた。
「イヤー6で小学校を卒業した後は、中学と高校に当たるコンプリヘシブスクールへ行くんだ。まあ、中高一貫教育だな。それに日本は中3で義務教育は終わるが、イギリスではイヤー11…高校まで義務教育があるんだ」
「へぇ…高校まで義務…」
日本の義務教育最終学年の部員達が、今まで特に考えることもなく過ごして来た時期を、教育制度の違いについて比べるように神妙な顔つきになった。
「言っとくが、義務教育ってのは自分が受けなきゃいけねぇ教育じゃねぇからな?」
「え?」
「違うんですか?」
「義務だから、その間は学校へ行くんじゃねーの?」
驚いたように、部誌を書き上げて椅子から立ち上がった跡部に部員達の視線が集まった。