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氷帝編〜Episode1〜*
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「宍戸、そやろ? やっぱ片っぽだけやろ?」
賛同者を得て忍足の意気が上がる。普段から走り込みをして鍛えたメンバー達は雑談しながらもペースは落ちないし、息もまだ乱れるほどではない。
すでに先にスタートした女子達の後方集団に追いつき、女子達は跡部やテニス部員達に憧れの眼差しを向け、彼らと一緒にゴールしようとペースを上げ始めた。
「先に行くぜ」
手袋の話になど興味はないし、こんな連中と一緒に走る気もさらさらない。
跡部はうるさい忍足を振り切ろうと速度を上げた。
「そうだ侑士、俺は靴下が片っぽ落ちてるのを見たぜ」
「靴下もなんか」
(………)
振り切れない。今度は靴下の話題で変わらず着いて来る。
「あ…跡部さまぁ~」
「お…忍足くぅ~…ん」
振り切ったのは女子達ばかりのようだ。
「俺は靴です。ビジネスシューズって言うんですか? よくサラリーマンが履くみたいな靴がやっぱり片方落ちてました」
鳳も参戦して来た。どうでもいいだろ。しかし、何だって片方ずつ落とすんだ。俺はそんなものは見たことないぞ、とイラついて走りながらも自分の後ろからぴったりとくっついて走って来る連中の声は、聞きたくなくても跡部の耳に届いて来る。