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氷帝編〜Episode1〜*
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「そうでもないんですよ」
「え…」
「真っ暗闇ではないんです。普通の人が昼間目を閉じた時の暗さ…だから白い闇、です」
明日香の顔が少し明るくなった。
「私…手術が怖くて…失敗したらもう二度と見えないんだし、それなら見えないままでいた方がいいって、ずっと思っていたんです…でも…」
「でも…?」
「今日ここへ来て私、跡部さんやこのテニス部の人達の顔を見てみたくなりました。それにテニスもしてみたくなりました。関西弁サーブってほんとにあるんですか? あるなら教えて貰いたいし」
(クッ…ったく、忍足のバカが…責任取れよ)
跡部は笑いをこらえると、ベンチから立ち上がった。
「なら、勇気を出して戦うお前に俺様からもエールを贈ろう」
明日香は、跡部の声のする方へ顔を向けた。黄昏の中、間もなく沈む夕日がスタンドの一帯を染める。
「色の名は、便宜上人がつけたものだ。ないと困るからな。色自体は何と呼ばれようが構やしねぇはずだ。だから、忘れた色になどこだわるな。これからお前が見る色が始まりだ。違うか?」
跡部の目はどこまでも穏やかに明日香を見つめる。