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氷帝編〜Episode1〜*
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「はい…」
驚いたように明日香を見る跡部に、明日香は、はにかんだような笑顔を浮かべた。
「その手術…実は来週なんです」
「よかったじゃねぇか。その目に10数年振りに光が届くんだな…」
感慨深げな表情で跡部はつぶやいた。
「でも…怖いんです。手術をしても見える確率は50%なんです…」
「………」
半分の確率。
テニスなら勝敗が50%もあれば、ひっくり返せる。
しかし、手術ともなると運もいる。
明日香も先ほどの跡部と同じに、自分の手を開いたり閉じたりと繰り返す。
「この色鉛筆は、母からのプレゼントなんです。見えるようになったらもう一度絵を描こう…って。私はお絵描きの好きな子だったんです」
明日香はもう一度色鉛筆を握った。
「でも…いつの間にか色自体が記憶の中で薄れてしまい、色の名前を言われても、色が思い出せないんです…」
「そうだよな…寝ても覚めてもずっと真っ暗闇じゃ、無理もねぇか…」
跡部も、自然とやり切れないような顔になる。