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氷帝編〜Episode1〜*
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だが、明日香には受けたらしく、ベンチに座ったままおかしそうに笑っていた。
跡部も忍足も向日も、笑う明日香の姿は嬉しかった。
「…ひとつ聞いてもいいか?」
コートを見下ろすスタンドのベンチに明日香と並んで座りながらも、跡部はコートと明日香の両方に注意を払う。
「何ですか?」
「その…」
跡部にしては歯切れが悪い。幾度も手元に視線を落とし、自分の手を開いたり閉じたりする。
「なぜ、使わない色鉛筆を持ち歩いているんだ?」
しばらくの間の悪い沈黙の後に、ようやく跡部は切り出した。
「…これは約束なんです」
「約束…?」
聞かれることなどとうにわかっていたのだろう。明日香からはスッと言葉が出て来た。
「私は小さな頃、病気で失明しました。でも当時はまだその技術がなかったのと、手術に耐えられる体力がなかったの2点で、手術は私が大きくなって技術も完成されてから…と言われて来ました」
「…え、じゃお前の目は…見えるようになるのか?」