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氷帝編〜Episode1〜*
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「……!」
見上げたのは、跡部より少し年上と思われる少女だった。
静かな雰囲気の穏やかな顔立ちの少女だ。しかし、跡部を見上げたのに見ていない。いや、自分は少女を見ているのに視線が合わないのだ。
不審に思いながら下げた視線の先に、少女の手が添えられた白い杖を見て跡部は何も言えなくなった。
「…間違えたらごめんなさい。もしかしてあなたは跡部さんですか?」
「…えっ…何で俺を…」
いきなりかけられた言葉に戸惑う。フルに頭を回転させあらゆる記憶を呼び覚ましても、この少女とは今初めて会ったと断言出来る。
「あ、驚かせてごめんなさい。私は明日香。野崎明日香と申します。この先にある盲学校の生徒です」
ややはにかんだように自己紹介をする明日香の姿に、跡部もなぜだかホッとした。
「ここは私の通学路なんです。それで、放課後ここを通ると様々な部活の様子が聞こえるんです」
今聞こえるその音を、楽しむかのように明日香はそっと瞼を閉じた。
「それで、コートへ向かうテニス部の人達が話しながら歩いて行く時間によく当たるらしくて、テニス部の人は大体名前と声がわかるんです」
嬉しそうに明日香が笑顔を見せた。