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氷帝編〜Episode1〜*
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「ああ…」
チラリと忍足を見ただけで、跡部は手元の色鉛筆に視線を戻した。
(…受け取りに来るやつなんていねぇだろ…)
道路を清掃していたその他の生徒達も、それぞれ袋やほうきを片手に校舎へと引き返して行く。
その様子に跡部も色鉛筆をペンケースにしまうと、生徒達の波を縫って教室へと急ぎ足で戻った。
清掃活動から数日経った放課後。部活は変わらず行われているが、今日の跡部は生徒会を優先し、会議やら雑務でコートに向かったのは大分時間が過ぎてからだった。
「…あん?」
夕暮れが徐々に近づいている中、空の自然が織り成すグラデーションに思わず立ち止まり見上げかけた視界の端に人影が入った。
その人影はゆっくりと同じ場所を行き来し、時折しゃがみ込む。しばらくその動作を繰り返すと、あきらめのため息を小さく吐くのが聞こえた。
「…何か探し物か?」
その様子をずっと観察していた跡部だったが、吐かれたため息と同時に人物のいるフェンスへと足を向けた。
「え…?」
跡部の言葉にワンテンポ遅れて顔を上げた人物は、方向を確かめるようにゆっくりと立ち上がり校庭側より一段低いフェンス越しに跡部を見上げた。