氷帝編〜Episode1〜*
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一度だけ、二人が並んで帰る姿を遠目に見たことがある…忍足はそれがいつだったかな、と思い返すように首をかしげた。
「でも…贈りたいのに贈れないんだ…」
空を見上げたまま、慈郎もつぶやく。
「…ジローは何を贈りたいん? 」
「これ…」
そう言うと慈郎は、ポケットからゴソゴソと直径3~4センチほどの金属製の丸いボールのついたキーホルダーを差し出した。
掌の上に受けた丸いボールを何だろう、と忍足は指先で目の高さに持ち上げた。
「振ってみて、耳の傍で」
慈郎の言葉にボールを耳に寄せ振ってみる。
シャラシャラ…とかすかな音が鳴った。ともすれば、テニスボールの跳ね返る音や、部員達の掛け声にかき消されてしまうほどのかすかな…。
「…綺麗な音やんな…。まるで小さな星屑を集めて来たような、涼やかな音やわ…」
目を細め忍足は、幾度もそれを振った。