夏の幻*
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(やりにくいな…)
千石は相手コートにいる、越前と七星に手を焼いていた。
七星は欲しい…
しかし、七星はなるべくなら狙いたくない。
これは日吉とも一致した意見だった。
越前と勝負…のはずが、ポイントを稼ぐのは、意外や七星だった。
容赦なくコートの死角を突き、ボールを叩き込んで来る。
(こんなに腕がいいとは…)
あんな小柄な体のどこから…と思うようなツイストサーブを放ち、ドライブAにB…多彩に攻撃を仕掛けて来る。
(越前リョーマが二人いる…)
ギャラリーの誰もがそう思った。
「後1ゲームか…」
跡部がつぶやき、腕時計に視線を落とす。
(10分─使っちまったぞ、お嬢ちゃん。どうする)
ここからは、千石や日吉も喰らいついてくるだろう。簡単に点は取れねぇぞ。
「ここからは俺に任せろ」
リョーマくんが、前を見たままあたしに言う。
「うん…」
あたしも無理はやめようと思ったから、素直に頷く。
(あと1ゲーム…)