夏の幻*
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「…え?」
あたしはベンチから腰を浮かせて、リョーマくんに片手を掴まれた状態でいる。
「アホ」
…久し振りに言われた。
「こんだけ話こじらせて、一人で何とか出来る気でいるの?」
(…う、痛いところを)
「『彼氏』が話つけるのが一番でしょ」
リョーマくんがゆっくり立ち上がった。
「…え?」
「帰るよ」
あたしの手を引っ張ったまま、リョーマくんはあたしの前を歩く。
こんな風にして帰るのも久し振りだ。
お兄ちゃんは、私より後に帰って来たけど──
(何か機嫌悪い…?)
「…あのさ、七星さんとは…どうだったの?」
私は、遠慮しつつも聞いてみました。
「んー…?新たなライバル登場…かな」
お兄ちゃんは、コップの水をひと息に飲み干すと、考えながら言いました。
「ライバル?」
「うん、七星さん可愛いからね。引く手あまただ。どいつもこいつも手に入れようと必死さ」
俺もそうだけど…ってお兄ちゃんは笑いながら言うと、自分の部屋に入ってしまった。
ライバル…お兄ちゃんに跡部さんに…他にもいるんだ…凄いな七星さんは…。