夏の幻*
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(いたんなら、もっと早く来てよ~)
…って思ったけど…
リョーマくんには、全然関係ないことなんだよね。
ホント…勝手に話が進んでるだけで…。
あたしは、チラ…とリョーマくんを見ただけで
「別に何でもない」
そう言って立ち上がった。
「おい」
不意にリョーマくんが、あたしの手を掴んだ。
「えっ…」
あたしは内心ドキ…とした。
「何か隠してるだろ」
リョーマくんが手を掴んだまま、真っ直ぐあたしを見る。
「変な顔してる」
「へ…変…って」
「俺に言いたいのに、言えない…って顔」
「…………」
「言うまで離さない」
ホントにたっぷりとこの光景が2分以上続いたので、
あたしは観念して白状した。
「…大迷惑」
ベンチにもたれて座るリョーマくんは、ストテニを見ながらそう言った。
「…ごめんなさい」
(そりゃそうよね。勝手に彼氏にされた上に奪ったの何の…だもんね)
「もうリョーマくんの迷惑にならないように、何とかするから」
あたしは、そう言って立ち上がった。
「待てよ」
視線は前を向いたまま、またリョーマくんは、あたしの腕を掴んだ。
「…奪られたものは奪り返す」