夏の幻*
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あたしは…満足気に微笑む日吉さんを見た…。
…失敗したかもしれない…と思ったけれど、もう遅い。
「…そう。つまりは、日吉くん、君は越前くんから彼女を奪ったわけだね?」
「まぁ、そうなりますね」
千石さんが再び思案してる感じで言う。
「じゃあ、俺にも奪えるじゃないか」
千石さんが笑った。
「──!」
日吉さんの背中に緊張が走るのがわかった。
「日吉くん、君に宣戦布告するよ。次は俺が貰うから、覚悟しとけよ」
余裕があるように、千石さんが言う。
「…平気ですよ。彼女の気持ちは、俺にありますからね。千石さんこそ、早めに別な女の子を探した方がいいですよ」
日吉さんも負けていない。
「ふん、俺がラッキーなのを知らないのかい?欲しいものは必ず手に入るのさ。七星さんも、俺がいつでも連絡取れる…ってこと忘れないで」
それだけ言うと、千石さんは、意外にあっさりと帰って行った。
ホッ…としたけど、日吉さんはまだ、あたしを背中にしたままだ。
「日吉さん…?」
手を離して貰いたくて、遠慮がちに声をかけた。