夏の幻*
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「そうだ、この公園向こう側にテニスコートがあるんだよ。行ってみない?」
そう言うと、あたしの返事を待たずに千石さんは、手を引っ張るとテニスコートに向かい始めた。
(結構強引だな~)
「帰るなら、送ってやるぜ?家はどこだ?」
跡部さんは、道路の端に車を止めると、私に話しかけてくれました。
「いえっ、そんな…申し訳ないです!」
私は、天にも昇るような気持ちだったけど、焦って断わりました。
「遠慮はいらねぇのに。お嬢ちゃんなんか、タクシー代わりに使いやがるぜ」
跡部さんは笑った。
(ひゃ~七星さん、凄い)
「そういや、名前聞いてねぇな。何てぇんだ?」
私はドキ…とした。
跡部さんに名前を聞かれるなんて………。
「千石です。千石渚と言います」
「千石だと…?まさかとは思うが…山吹中か?」
跡部さんが腕組みしたまま私を見た。
「は…はい」
やっぱり、跡部さんも聞いてくる。
「テニス部の千石の身内か?」
「は…はい妹です」
私は、恐縮して答える。
跡部さんは、しばらく考え込むと私に聞いて来た。
「お前の兄は、お嬢ちゃんに会ったことがあるのか?」