Shall we dance?
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なぜか跡部は次の言葉をすぐに続けなかった。
「跡部?」
「ああ、すみません、先生。俺が青学の分の書類に不備を出しましたからね、ご足労願った彼女に詫びも込めて、これから自宅まで送るところですよ」
だが、榊教諭に促されるといつもの自信にあふれた表情で説明し終えた。
「なるほど。つまり、跡部が彼女を送ると二人があぶれ、二人が送ると跡部があぶれるわけだな?」
「そう、なりますね」
榊教諭のいやに真面目な解説に、不二は苦笑し、越前は呆れたような顔をし、跡部も何だか目を見開いた。そして七星は微妙に恥ずかしくなる。
「青春だな」
「は?」
「え?」
「いや、君達の母校名ではない」
榊教諭はどこか遠くを見つめるように話す。
「跡部」
「はい?」
教諭が跡部を呼ぶと、小声で何か囁いたようだが、それは七星には聞こえなかった。
「今回は分が悪いようだな」
「……」
跡部はなぜかそのまま視線を床へ落としてしまい、考え込むような姿勢になった。
「まあ、気をつけて帰りたまえ。では行ってよし」
榊教諭はそう言うと、軽く手を上げ階段を降りて行ったしまった。